2011年5月22日日曜日

F1 2011 第5戦 スペインGP 決勝

F1 2011 第5戦 スペインGP 決勝が終わった。

優勝は、予選だけでなく、決勝でも異次元の速さだったレッドブルのセバスチャン・ベッテルだ。予選でKERSが使えず、スタートでKERSが使えないと大きなダメージになにるかと思われたが、なんとか使えたようだった。それでも。スタートでは、フェラーリのフェルナンド・アロンソに抜かれてしまったが、正直言って今日は、フェラーリは敵ではなかった。結果を見れば解るとおり、アロンソを周回遅にしてしまっている。とにかく、まともに同一周回で走れたのは、レッドブルと、マクラーレンの4台だけだった。

2位のマクラーレンのルイス・ハミルトンは、予選でタイヤにフラットスポットを作ってしまって心配されたが、スタートで若干アロンソに抜かれたが、ベースがベッテルとほぼ同じで、最後までトップを争った。

3位はマクラーレンのジェイソン・バトンだった。彼は、チームメイトのハミルトンと明らかな差があったが、その分タイヤをいたわって、5位以上の4人が4回のタイヤ交換をしたのに、3回に押さえて3位を確保した。彼らしい我慢のレースだった。

4位は、レッドブルのマーク・ウェバーだった。2位スタートだったが、ピットストップが速すぎて、遅い中段グループに捕まってしまったのが痛かった。そのおかけで、1回ストップの少ないバトンの後ろに回ってしまって、挽回できなくなってしまった。

5位は、周回遅れになったフラーリのアロンソだった。スタートで1位になり、だいぶ長い間それを保持していたが、タイヤ交換するたびに落ちていき、最後の2本のプライムタイヤでは、ペースが全然上がらなかった。フェラーリは、スーパーハードタイヤの使い方を考えないといけないだろう。

6位は、メルセデスGPのミハエル・シューマッハで、10位スタートで、去年同様ここではチームメイトに勝った。ということで、7位はチームメイトのニコ・ロズベルグだった。なぜか、他のサーキットでは、明らかに速いのに、ここでは遅いのは、シューマッハがここで速いと言うよりも、ロズベルグが良くないのかもしれない。

小林可夢偉に関しては、10位フィニッシュで、4戦連続のポイント獲得となった。予選では、Q2の最初のトライで、Q1で使った中古タイヤを使ったため、6周走った中古タイヤと、2周走った中古タイヤ、そして新品というプオプションタイヤを持って決勝に挑んだことが解っている。ところが、スタート直後に、1コーナーに入る前に、右のラフにはみ出てしまい、これが影響したのか、タイヤをパンクして緊急ピットインとなってしまった。そこで、機転を利かして、プライムタイヤに履き替えるという戦略を取ったのが良かった。2.5秒遅いと言われるプライムタイヤでも、10位以下のラップタイムと同じで走ることが出来ていた。それをみたチームメイトのペレスも、1回目のタイヤ交換で、プライムを選択した。それが良かったのか、小林可夢偉の1つ前の9位フィニッシュとなり、初めてのポイント獲得となった。それにしても、1週目でタイヤ交換した小林可夢偉は、それでも、3回ストップで走りきった。これは、実質2ストップと同じで、改めてザウバーがタイヤに優しい車であることが証明された。だが、小林可夢偉は、4回ストップでは、プライムを2回使う事になり、最後のスティントで2.5秒以下までラップタイムが落ちるまで、交換しなかった。結局交換しないで、オプションタイヤで20周も走りきった。

ただ、小林可夢偉は、前回といい、今回と良い、スタート直後にタイヤをパンクさせるというトラブルに見舞われており、これは、車が悪いわけではなく、小林可夢偉のドライビングに問題があると思われるので、それを解消する必要がある。

今回のレースでは、1位のベッテルと2位のハミルトンで接近したレースが行われたが、DRSの使用可能距離が一番長いと言われていたにもかかわらず、あまりオーバーテイクは多く見られなかった。というのも、1コーナーが緩く、ブレーキングが少ない事が原因だろう。オーバーテイクを増やしたいのであれば、DRSの使用できる区間をもっと広げても事が必要だろう。

今年は、事故などでセフティカーが出動する事態がほとんど無いレースが続いている。今回のレースで2強4人とそれ以下という明らかな差が出たことで、セフティカーでも出ないと、この差は埋まりそうもない。

次のモナコは、狭く、セフティカーが出る確率が高いコースだ。しかし、その分抜きどころのないコースでもある。ただ、ここでも、DRSが使えることになったので、それがどう作用するのか、追い抜きが増えるのか注目だ。

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