私のところに来て、苦難の日々が続いているYBR250。考えてみれば、インプレも書いてなかった。
改めて、インプレッションを書いてみようかと。
さて、大体からして、なぜにYBR250だったかと言えば、それは燃費。NC700Sが非常に良い燃費で、30km/l位平気でいく。なのに、ZZR250はリッター17km程度と、これじゃ本末転倒。ZZR250の存在意義が無くなってきていた。さらに、年式も古く、キャブ車で冬場は本当に調子が悪くて乗っていて全く楽しくない。
ならば、250ccらしく燃費が良のにしようと。ただし、燃費だけでなく、軽いこと、航続距離が長いこと、インジェクションであること、低価格であることなどを条件としたら、YBR250しかなかった。
しかも、丁度行けるほどの距離のバイク屋さんに現物を見に行けたことも大きかった。
ということで、このYBR250になった。
まずは、諸元から。
車台打刻型式 | PCNLD |
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原動機打刻型式 | JYM174FMM |
全長/全幅/全高 | 2,025mm/745mm/1,065mm |
軸間距離 | 1,360mm |
シート高/最低地上高 | 805mm/190mm |
車両重量 | 154kg |
最小回転半径 | 2.4m |
エンジン種類 | 空冷・4ストローク・SOHC・2バルブ |
気筒数配列/総排気量 | 単気筒/249cm3 |
内径×行程 | 74.0mm×58.0mm |
圧縮比 | 9.8:1 |
最高出力 | 15.4kW(21PS)/7,500r/min |
最大トルク | 20.5N・m(2.1kgf・m)/6,500r/min |
始動方式 | セルフ式 |
潤滑方式 | ウェットサンプ |
エンジンオイル容量 | 1.5L |
燃料タンク容量 | 19.2L |
燃料供給 | フューエルインジェクション |
点火方式 | T.C.I式 |
バッテリー型式 | YTX7L-BS |
1次減速機構/減速比 | ギア/3.083(74/24) |
2次減速機構/減速比 | チェーン/2.933(44/15) |
クラッチ形式 | 湿式多板 |
変速機形式 | 常時噛合式5段 |
変速比 | 2.571/1.684/1.273/1.040/0.852 |
フレーム形式 | ダブルクレードル |
キャスター/トレール | 26.8°/106mm |
タイヤサイズ 前・後 | 100/80-17M/C 52S ・ 130/70-17M/C 62S |
制動装置 前・後 | 油圧式シングルディスク ・ ドラム |
ヘッドライト | 12V35W/35W(HIDに変更済み) |
乗車定員 | 2名 |
オイルフィルター | セロー250用 キジマ(Kijima) [ 品番 ] 105-518 [ ヤマハ ] |
納車された時は、カウルもリアボックスもなかった。シート下に少しだけものが入れられる隙間があるが、軍手かウエスを入れられるくらいで、事実上ラッゲージスペースは有る方ではない。
ヘルメットホルダーも、シート下にフックが左側のみにあるが、使い勝手が良いとは言えない。
元々は、キャリアも付いていないのが標準だが、この個体には付いていた。だが、一般に流通しているものとは形状が異なる。もしかすると、YBR250用ではないのかもしれない。ただ、非常に頑丈そうで、パイプもかなりの太さだ。その代わりに、ハンドルパイプ取り付けのヘルメットロックは付けることが出来なかった。
センタースタンド標準装備なのは、メンテナンスや保存時のタイヤ負担を考えると良い点だ。ただ、車体の丁度重心にあるのか、フロントが浮いたり、リアが浮いたり、シーソー状態になる。しかも、かなり高くあがる。これが標準なのかはわからない。また、ちょっとリアから押すと簡単に外れるのはちょっと困る。今回の台風でも、その為に、倒れてしまったのだ。
また、最近ではコスト低減のために、メーターがデジタルの液晶タイプに変わってきているが、YBR250は昔ながらのアナログのタコメーターとスピードメーターが付いている。これも良い点だ。
さらに、小さいながら液晶も付いており、時計も付いている。残念なことに、時計と燃料計、トリップなどを一度に表示できないのは残念なところだ。どれか一つしか表示できない。やはり、切り替えるのは面倒だ。納車の時には、この時計やトリップがメインキーをOFFにすると、初期化されるという不具合が有ったが、ヒューズが切れている事がわかり、ヒューズを交換したら直った。
マフラーは、はじめから交換されていた。標準のものよりも排気音が大きいと思われるが、大型バイクのような低音の排気音はでない。このマフラーはかなり静かな方だろう。排気音は、スーパーカブなどと同じような音だ。純正マフラーだとさらに静かなのだろうか。
そして、この初期状態に、低価格のビキニカウルを取り付け、手持ちのCOOCASE V50リアボックスも付けた。
実は、ノーマルでほとんど走らないままにカウルを付けたので、ノーマル状態での風圧を体験していない。この低価格のビキニカウルを付けた状態では、下道走行で風圧が気になったことはない。
さて、実際に下道を普通に走ってみると、この固体だけかもしれないが、いやにメカノイズが多い。特に、4,000回転を過ぎるとひどくなる。
さらに、6,000回転も回すとかなりうるさく、手にも振動が伝わってきて不快だ。その為、ギヤが低い3速以下は、回転が上がりやすくて、あまり気持ちよくない。しかも、エンジンの回転の上がりが、そんなに速いわけではないので、ギヤが低すぎて、エンジンの回転の上がりに比べて実際の速度の上がりは緩慢だ。4速になると、かなり、それが良くなり、5速だと、そこそこ良い感じになる。
そのため、発進したら、なるべく早く4速以上になるように早めにシフトアップする必要がある。
ギヤは5速までだが、5速でもまた、もう一段シフトアップしたくなってくる。ギヤポジションインジケータが取り付けられているが、反応が鈍いので、5速表示になる前にシフトアップ操作をしてしまうことが度々あった。最近では、だいぶ慣れてきたが。
やはり、単気筒は振動が多いということたろう。
ギヤは、そこそこきっちりと入る。おなじYAMAHAでも、SRV250はふにゃふにゃとしていて節操がなかったが、YBR250はそんなことはない。信号停止でのニュートラルも比較的出やすい。
クラッチは、最初あまり感じなかったが、2回のツーリングでは帰宅する頃には、だいぶ左手が痛くなってきていた。もしかすると、クラッチワイヤーに注油するともっと軽くなるかもしれない。ひどく重いわけではないが、軽くはないのだろう。
良く、オフ車が、タッタッタッと加速していくのを見るが、YBR250ではそんな加速にならないので、どうしてだろうかと思っていたが、最近になってそのような加速になる方法を見つけた。
5速トップで、2,000回転でも、意外に粘るが、そこから普通にアクセルをひねっても、がくがくして、今にもエンストしそうになる。そのため、なるべく3,000回転以上になるようにしていたが、それが間違いであることがわかった。
普通にアクセルをひねるのがいけないのだ。2,000回転からは、容赦なくフルスロットルにするのだ。すると、まさしく車体をふるわせながら、タッタッタッと加速していくのだ。なかなか気持ちよい。
このエンジンは、オフ車のセローを改良して回転が上がるようにして馬力を少しアップしたものらしいが、この特性を見ると、そんな必要はなかったのではないかと思えてくる。
このバイクが気持ちいいのは、3,500回転。60km/h程度までだ。
それ以上になると、振動が増えてきて不快になってくる。もちろんちょっと速度を上げて走る必要のある追い越しくらいの時間では、そんなに気になるものでもない。しかし、その速度域でずっと走るのは正直しんどい。
下道での追い越しは、250ccとしては、中の下というところだろう。5速で走っていて、追い越しをかけるのは、加速が悪くて、大変だ。少なくとも、4速まで落とす必要があるが、それでもやや心配だ。
やはり、3速まで落としてエンジンをぶん回して、加速する必要がある。
私は、以前Bandit 250に乗っていたときに、車体サイズが、私の体格に対して小さくて、まるで小さな自転車に乗る熊状態だったが、YBR250では、そこまでひどく小さくはない。
リアボックスを付けているからかもしれないが、そんなにおかしくはないだろう。
乗り心地は、シートが厚いこともあり、意外によい。長距離も意外にいける。シート高は、805mmと車格の割に高めだ。そのうえ幅が広いからかあまり足つきが良くない。特に足を左右入れ替えたりすると、シートの角に尻が残って、つま先しか付かなくておっととということになりよい。
だからといって怖い思いをしたことはない。車体が軽いので、少々車体が傾いても大丈夫だからだ。
サスペンションは、アジア向けという事もあり、堅めというか、バネがかなり強くてダンピングが効いていない感じだ。その為、底付きしたりということは、かなり攻めても無いが、収まりが悪くて、ふあんふあんと振動が少し続く。一発の道路のうねりや段差なら良いが、波打つようなうねうねした道路では、かなりひどいことになる。車体の軽さもあり、飛び跳ねてとんでいきそうだ。
ライディングポジションは、普通だ。特に前傾がきついこともなく、丁度良い程度の前傾となっている。ハンドルの幅も、取り分けて、何か言うほどの不満も、利点もない。普通だ。
止まっている時の取り回しは、ハンドルが普通のパイプハンドルということと、軽いという事もあって、とても良い。重いと感じた事はない。
走り出せば、重さは全く感じない。ハンドリングも軽快だ。ただ、限界近くでコーナーに飛び込むと、リアがビョンビョンと跳ねて、その影響でハンドルが振動して、危うくオーバーランしそうになったことがあった。タイヤが細いこともあり、高速コーナーは、無理は禁物だ。怪我したくなければ、コーナー手前で減速してから、曲がった方が良い。
どうしても、パワーのないマシンでは、加速が悪いので、なるべくコーナーで減速しないで走り抜けたくなるが、それはやめておいた方が無難だ。
高速では、時速100kmで、6,500回転程になり、単気筒の振動がずっと続くことになる。この状態で、1時間も走るのは、我慢できないほどはないが、楽しくはない。
さらに、「ぬふわ」程度まで出すと、8,000回転くらい回り、これはもうかなり振動がきつい。さらに、最高出力回転数(7,500rpm)を超えているので、これ以上は速度が上がってもゆっくりとしたものだ。
YBR250で、100km/hを超える速度で連続的に1時間以上走り続けるのは、私は、あまり、やりたくない。
それでも、「ぬふわ」程度は出るので、追い越し車線が空いていれば、トラックを追い越すくらいはできる。
このときの風の影響は、意外に大きくない。とくに、伏せると、カウルの効果でだいぶいい。
燃費は、今のところ、32km/lと34km/lと二回しか給油していない。どちらも、マスツーでの結果で、リッターバイクとの走行で、かなり無理してエンジンを回している。特に農道などでは、ほとんど限界状態での走りだ。なので、恐らく30km/lを下回ることは無いと思われる。
ソロツーなどで、YBR250で気持ちいい速度域を維持して走れば、40km/lも夢ではないと思われる。
タンクが19.2リットルと大容量だ。以前乗っていたBandit 1250Sの19リットルとほぼ同じだが、乗った感じそんなに大きなタンクが付いているようには感じない。Bandit 1250Sを満タンにすると、重心が上がってふらふらする感じがあったが、YBR250では全くそんな感じがない。車体重量が軽いので相対的にガソリンの重さが効いてくると思われるが、取り回しに大きな変化を感じなかった。走行の感じも大きくは変わらない。これは、タンクの重心位置がYBR250の方が低いのだろう。もしくはバランスが良いのか。
総じてあまり良いことは書かなかったが、実際に乗ってみた感じは、意外に楽しい。ゆっくりのんびり走るのには良いと感じる。なんと言っても、給油の事を考えなくて良い。現在もすでに前回給油してから250キロ以上走行しているが、まだ燃料計は3メモリほど残っている。
納車以来、あまり良いことのないYBR250なので、このまま持ち続けるか正直考え込んでしまったが、任意保険も継続したし(更新時期が7月だったのだ)、維持してもこれ以上コストはかからない。さらに、近所を走るのにはやはり軽くて便利だ。そのために、保険の切れる来年中頃までは、このまま維持してみようかという気になっている。
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