2015年9月30日水曜日

BMW S1000XR 試乗レポート

お待たせしたが、BMW S1000XRの試乗レポートを記載しよう。



スペックを記載すると。
エンジン
タイプ 水冷4ストロークDOHC4バルブ並列4気筒
ボアxストローク 80 mm x 49.7 mm
排気量 999 cc
最高出力 118kW(160ps)/11,000rpm
最大トルク 112Nm/9,250rpm
圧縮比 12.0:1
点火/噴射制御 電子制御燃料噴射
エミッション制御 2 x クローズドループ触媒コンバータ、電子制御干渉管
性能・燃費
燃費(90km/h走行時)ISOモード100km定速走行 18.5km/ℓ
燃費(120km/h走行時)ISOモード100km定速走行 18.2km/ℓ
燃料種類 無鉛プレミアムガソリン、オクタン価95-98(RON)
電装関係
オルタネータ 486W
バッテリー 12V/8Ah、メンテナンスフリー型
パワートランスミッション
クラッチ 湿式多板、アンチホッピング機構付き
ギアボックス 6速
駆動方式 チェーン式 (17/45)
車体・サスペンション
フレーム アルミ合金製ブリッジフレーム
フロントホイール位置/サスペンション 倒立式テレスコピックフォーク、φ46mm、電子制御式サスペンション可変調整
リアホイール位置/サスペンション アルミニウム製スイングアーム、電子制御式サスペンション可変調整
サスペンショントラベル、フロント/リア 150mm/140mm
ホイールベース 1,550mm
キャスター 117mm
ステアリングヘッド角度 64.5°
ホイール アルミニウム製キャストホイール
リム、フロント 3.50 x 17”
リム、リア 6.00 x 17”
タイヤ、フロント 120/70 ZR 17
タイヤ、リア 190/55 ZR 17
ブレーキ、フロント ラジアルマウント4 ピストン固定キャリパ、フローティングマウント式ブレーキディスク(320mm)
ブレーキ、リア ダブルピストンフローティングキャリパー、リジットマウント式ブレーキディスク (265mm)
ABS 標準搭載:BMW Motorrad Race ABS (パーシャリーインテグラル、DTC機能付)、ON/OFF切替え可能、ABS Pro標準装備
寸法・重量
全長 2,183mm
全幅(ミラーを含む) 890mm
全高(ミラーを除く) 1,408mm (1,480mm:ミラーを含む)
シート高、空車時 820mm
インナーレッグ曲線、空車時 1,894mm
空車重量、走行可能状態、燃料満タン時 228kg
許容車両総重量 434kg
最大積載荷重(標準装備時) 206kg
燃料タンク容量 20ℓ
リザーブ容量 約4ℓ

基本的に、BMWの並列4気筒シリーズのスーパースポーツS1000RRのエンジン(199馬力)をデチューンして低速寄りにしたものを搭載したアドベンチャータイプのバイクと言うことになる。デチューンしたと言っても、160馬力の最高出力は、1,000ccという排気量を考えるとかなりのチューン状態といえる。ベースがSSという事で、車体重量も228kgと軽量だ。デザイン的には良くまとまっていて、R1200GSほどの巨大な感じはしない。しかし、シート高は820mmとMT-09 TRACERよりも低いものの高い。

BMWといえば、シャフトドライブがイメージされるが、S1000XRは残念ながらチェーン駆動となっていてチェーンメンテナンスからは逃れられない。

まず、問題となるのはシート高だろう。身長174cm体重73kgの標準的な日本人体型の私が跨がると、写真の通りつま先が少し曲がって着く程度だ。しかし、思ったほど不安はなかった。それはやはり車体が軽いからだろう。それでも、地面が傾いているところでは、やはり足つきが悪いと怖くなる。MT-09 TRACERよりも数値的には低くなっているが、少なくとも私の乗った試乗車比較では、MT-09 TRCAERの方が足つきが良かった。シートの形状や、サスペンションなどにより実際に跨がった時の状態は様々だ。あまりシート高の数字は信じない方が良いだろう。実車にまたがってみるのが一番だ。

メーター回り。大きな文字のアナログタコメーターが非常に見やすい。タコメーターの右にある丸いランプは、シフト警告ランプで、7千から8千ほどエンジンが回るとギアをシフトアップするように点灯するようだ。ハンドルは、バータイプ。ハンドルに色々と付ける事が出来るので個人的にはこの方がうれしい。ハンドル幅は、やや広め。クラッチはR1200RSが油圧だったのに対して、ワイヤータイプとっなている。しかも、クラッチがやや重めだ。特に、クラッチが繋がるような半分握った状態の時に重く感じた。そのため、クラッチ操作が頻繁になる渋滞路では左手が疲れそうだ。

メーターの上に、純正ナビの取り付けステーが標準装備されている。クラッチ側グリップに、ナビの操作リングが付いている。だが、ナビを自分の好きなものを付けたい人にとっては無用の長物となる。R1200RSが横型配置だったのに対して、こちらは縦配置になっている。純正ナビが縦横に回転して使えるのだろう。

ナビの配置は、良い位置なので純正ナビでも良いという人には、便利だろう。

エンジンは、如何にもSS的な排気音で、かなり男性的だ。しかも、細かい振動が2,500回転程度から発生しており、これが天下のBMWのエンジンの味付けなのか良くわからない。しかも、2,500回転の6速での速度は60km/h程度で、町中では一番よく使う速度域だ。つまり、走っている間中、ゴーという振動が続くと考えて良い。



逆に高速に乗ってエンジンが回ってくると、振動はそんなに感じなくなる。それでも、90km/hで、4,000回転と高めなので、長時間のクルージングにはあまり向いていない感じがする。

ここで、実際の走行ビデオを記載するので見て欲しい。




SSにあまり乗ったことがないので、国産でもこんな感じのエンジンなのかは良くわからない。しかし、アドベンチャースタイルのバイクのイメージは、ゆったりと立った乗車姿勢で、ロングツーリングを楽しむというものだと勝手に思っているので、それにしてはエンジンがそれに合っていない感じがする。しかも、常時エンジンの微振動があり、ややうるさい事も私には疲れる原因だった。

トルクが特に薄いとは思わなかったが、リッターバイクの厚いトルク感は希薄だった。

エンジンは回した方が振動も気にならず、回転が上がるに従い爆発的なパワーで加速していくので楽しい。しかも、最高出力が11,000回転と高いため、強烈な加速がいつまでも続く感じだ。

低速寄りにチューンしてあるというのは、わかる感じがする。こういったキャラのエンジンにも関わらず、トップで2,000回転まで落ちても意外に平気に走ってくれる。ギヤシフトの回数が減って、楽が出来る。

高速を降りて市街地で信号待ちで止まると、エンジンからものすごく熱い熱風が出てくる。かなり発熱の多いエンジンの様だ。試乗した日は、真夏という程の陽気ではなかったのだが。このバイクで市街地を真夏に走るのは、熱さを覚悟しなければならないだろう。

値段が高価でも、良いものは欲しいと思わせるが、残念ながら私にはそれはあまり感じなかった。それでも、SSの様なエンジンフィールが好きで、楽な乗車姿勢でツーリングを楽しみたい、という向きには最適なバイクかもしれない。ただ、平均的な日本人には、このシート高は高すぎるようだ。その代わりに、走行中は足があまり曲がらずに楽だった。

風防は、小型で小さいが、高速でも十分な性能があり、速度を出しても走行風はあまり気にならなかった。ただ、ボディが軽くて腰高なので、横風などの影響がどうなのか心配に感じた。

また、ライディング中の見た目だが、SUZUKIのGSX-S1000Fにも通じるところがあるが、ヘッドライトなどのフロント部分が低いのに、ハンドルが高めで乗車姿勢も立っているため、ちょっとスクーターに乗っているような感じに見えてしまう。


特にS1000XRのライト回りのデザインは、KYMCOのDownTown 125にそっくりだ。その点が少し気になった。

ちょっと試乗しただけだが、BMWのこの高回転型エンジンは私の好みではないことが良くわかった。そして、スタイルとのギャップが違和感を覚えさせた。いっそのこと、S1000RRだとしたら、スタイルも前傾で、違和感が無くなり、より良い印象だったかもしれない。短い試乗では、乗りこなしているとはいえないので、本当にファーストインプレッションにすぎないことをお断りしておく。

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