2014年9月2日火曜日

KTM 690デューク試乗

さて、次は690デュークだ。

スペックの詳細はメーカーのサイトを参考にしてほしい。
http://www.ktm-japan.co.jp/lineup/2014/690duke

簡単なスペックを記載すると

排気量: 690cc
エンジン形式: 水冷OHC4バルブ単気筒
出力: 50KW (68HP) / 7,500RPMM
トルク: 70NM / 5,500RPM
重量: 149.5㎏(燃料含まず)
燃料 約14L(3.2Lリザーブ)

390に比べるとだいぶ出力回転数が下がっている。また、390以下のデュークとはフレームも異なっており、車体がエンジンに負けていることは無い。

こちらが、完全ノーマルのもの。

そして、こちらがローダウンキットを組み込んだもの。

違いはあまり感じないが、25mmもシートが下がっているとのこと。

マフラーは、サードパティー製のように見えるがこれが標準だ。ステップの所にガードが無い。完全ノーマルとは全くの素のままという感じだ。うどんでいえば、薬味の全くない素うどんだ。しかし、ステップのガードも無いというのはどうだろうか。

シートは広くて大変良い。

逆側もやはり、ステップにガードは無い。チェーンに引っかかったりしないか気になるが、実際に乗ると全く気にならなかった。

ライトの上が何も無くて寂しい。かなり安っぽく見えてしまう。これで、乗り出し価格は100万円を超えるようだ。まずは、観てくれだけですでに購入意欲をそいでしまいかねない標準仕様だ。

私は、ローダウン仕様に試乗した。

足つきは、両足べったり付く。

ちなみに私は、身長174cm,、体重72kg。右足を複雑骨折したことがあり、左足に比べて右足が2cm短くなっている。もともと、短足だが、さらに短くなっているということだ。恐らく身長が170cmを超えていたらローダウンは必要ないだろう。

メーターは、390デューク以下とは全く異なっていて、タコメーターがアナログで見やすい。約700ccの単気筒ということもあり、レッドゾーンは8,000回転と低い。

また、390以下とは異なりクラッチが油圧となっている。だが、非常に小さいリザーバータンクで驚く。この件をスタッフに聞くと、ブレーキと異なりほとんど力が必要ないのでこんな小さなもので問題ないとの事だった。そして、実際690デュークのクラッチは非常に軽かった。

発進は強大なトルクでドッカンと行くかと思ったら意外にそうでもない。これだけの大排気量だとギクシャクして仕舞いそうだが、それもあまり感じない。とにかく乗りやすい。わざと低速トルクを押さえているのだろうか。

振動も、390に比べて少ない。マイルドだ。単気筒シリーズで、最大排気量だが、加速感などもそこそこ有り、やはり一番良い感じだ。

大排気量だがコーナーなどではちゃんとシフトダウンしてあげないと、今にも止まりそうな咳き込むような回転になるので注意が必要だ。それでも、アクセルをひねると、ドコドコとトラクションを発生して粘ってはくれるが振動が気になる。

走行中のライディングポジションは、ローダウンということも有り、本当にいすに座っているかのような楽なもの。体が完全に垂直に立っている感じがする。ステップも下がっていて足が伸びてとても楽だ。シートも広くて、長距離のツーリンクでは、楽に違いない。

ただ、ハンドルがいやに真一文字に感じて、私がZZR250のセパハンに乗ってきたからか、手が逆ハの字になっているような感じを受けた。

排気量が大型クラスにもかかわらず、150kg程度の車重で、ZZR250とほとんど同じくらい。足つきも良くて、これで大型バイクに乗っているという感じは全く無い。それでも、回せばグイッと体を引っ張っていく感じがして、気持ちいい。

だだ、回して面白いというエンジンには思えない。エンジン回転数を4,000回転以下に保つと単気筒のドコドコとした加速も感じて、気持ちよく走れそうだ。

もし、KTMの単気筒を試乗した結果だけで選べば690デュークになる。しかし、価格が高すぎて、その割に質感が無いので、恐らくこれを私が購入する事はまずないだろう。

こちらも、走行中の動画を記載する。