2013年1月29日火曜日

最近見た映画 Part3


私は、最近の海外ドラマも映画も基本的に吹き替えで見ている。なぜかというと、字幕を読むのが最近とても疲れるし、かなり集中しないとみれないからだ。楽しく映画を見るならちょっとよそ見しても内容が分かる吹き替えがいいのだ。それに、日本の吹き替えは、世界に類を見ないほど質が高いものだし。ただし、最近は、その伝統を覆すものも出てきていて残念だ。


プロメテウス

 吹き替えがひどい。
 科学者のエリザベス・ショウに、剛力彩芽が吹き替えているのだが、棒読み状態で、演技になっていない。また、ひどいことに、周りの声優は一流ぞろいだから、その下手さ加減が際立っているのだ。これは、いじめじゃないかとさえ思われた。やらされた本人もこの吹き替え版を見て、さぞや落胆したに違いない。もちろん、自分の下手さ加減にだ。
 とにかく、この吹き替えが気になって、せっかくの良い作品だと思われるのに残念なことになってしまった。以前からこのようなアイドルが吹き替えをしてひどいという話を聞いたが、まさかこれほどだったとは。どうも、吹き替えられた役は主役だったらしいのだが(確かに最後まで出ていた)、なぜにこんな三下役者がこんなに出ずっぱりなのかと不思議であった。最後まで、主役だとは思わなかったのだ。つまり、それほどに映画自体をねじ曲げてしまったというわけだ。




スノーホワイト

 これも吹き換えがひどい。
 主役は、スノーホワイト(白雪姫)だと思われるかもしれないが、上の画像を見ると分かる通り、この映画の主役は継母なのだ。そして、この作品も吹き替えがひどい。実際の主役 継母の吹き替えは小雪(松山 小雪)だ。確かに全くの素人ではなく、俳優ではあるのだが、吹き替えの声優としては、全くだめだ。本当に棒読み状態だ。だいたい女優としても、演技が旨いと思った事は無い三流女優だと思っている。途中で、なんども見るのをやめようかと思った。それでも、なんとか見れたのは、やっているシャーリーズ・セロンのビジュアルだろう。この映画は、これでなんとかなっていると言ってもいいくらいだ。
 もう一人、俳優の椎名桔平が吹き替えをしている。そして、この二人がどちらも違和感があるのは、声優という職人の難しさだろうとわかる。演技をすればいいだけではなく、吹き替えの場合口に合わせる必要があるのだが、この二人は役者の口と台詞のずれが気になってしかたなく、役者が発している声とは思えないことがよりいっそうの違和感を与えているのだ。こうしてみると、一流声優達が、あんなに違和感無く吹き替えができている事から、その技術の高さがよく分かる。椎名は、とても声がデッドだ。おそらく、吹き替えの際にマイクに近づきすぎているのではないか。これは小雪にも当てはまる。抑揚は、声だけでなくマイクに近づいたり離れたり、息をしたり、吐いたりといった全般の何気ない動作さえもがすばらしい吹き替えになっているのだと改めて分かった。吹き替え監督も少しは吹き替えされた作品としての質というものを考えてほしいものだ。


アベンジャーズ


 たまには、脳天気に楽しみたいものだ。
 最近のヒーローものは、どうも大人向けという事にこだわりすぎて、暗くて、悩んで、人間性を見せたがるけども、それは、普通の映画のほうがよほどシリアスに感動させてくれるものだ。やはり、ヒーローもーのはとにかくドンパチやってすっきり楽しませてくれる方がいいときもある。一人でも、かなりの破壊力なのに、知っているだけで4人も出てくるのだから、そりゃうもうその迫力はすごいものがあった。でも、これをやられたら、一人一人のヒーローものが今後はやりにくいのではないかとも思えた。だんだんアメコミのヒーローものもネタ切れなのだろうか。そういえば、リメーク版が多い。童話を含めて。
 最近の例に漏れず、これにも初吹き替え初体験の米倉涼子が出ている。かなり違和感がある吹き替えだった。逆にお笑いの宮迫博之が、意外にまじめに吹き替えしていてちょっと驚いた。もちろん、他の玄人声優に比べれば落ちるのだが、そこまで落胆しない程度の吹き替えで、上で書いたひどい吹き替えに比べれば、相当に良い。まあ、あのルバンの吹き替えの栗田もお笑いだった。こうしてみると、男性に比べて女性の吹き替えに難があるようだ。