2012年12月31日月曜日

豊かなバイクライフ

ここ数年、私は中国製の原付2種のスクーターに乗って色々楽しんだ(苦労した?)。まずは、まともに乗れることを目標にしていた。そして、一年前の大晦日前に乗り換えたジェンマ250から、今年の1年ははじまった。

ジェンマは、今までの中華バイクはなんだったのかと思う程に製品品質の高いバイクだった。中華スクーターTsurugi 150の車格は、250スクーター並みのサイズがあったが、張りぼての様に軽い車体で、取り回しは大変良かったが、走りはそこそこだった。対してジェンマは、200kgを超える鉄の塊のような頑丈な車体だったが、エンジンは別物と言えるほどのパワーを感じた。いまだと、200kgを超える重い車体に非力なエンジンというイメージだが、乗り換えた直後は、高速でもちゃんと100km/hの速度を出して巡航するのが苦でも無かったのに、にんまりしたものだった。

中華バイクに乗っているときには、いつ壊れて止まるのかわからない不安があり、ほとんど一人で走っていた。1度だけ2台で走ったことが有ったが、その時にも止まってしまって非常に申し訳ない事態になってしまった。そんな不安の全くないジェンマに満足だった。そして、そんな不安無しで純粋に走る事に集中し、楽しむことが出来るようになった。そうなると、仲間が欲しくなった。いままでは、心の底で中華バイクなどに乗っていることが後ろめたかったというか恥ずかしかったということも有っただろう。実際最初で最後の2台で走ったのも、同じ中華スクーターだったからだ。

そして、ツーリングクラブを探して試しに一緒に走って見ることにした。いままで自分のペースでノンビリと走っていたが、リッターバイクが多いツーリングクラブで、"まったり"走っているグループと一緒に走るのは、大変だった。技能が無いこともあっただろうとは思うが。

しかし、とにかく楽しかった。初めて会った人たちなのに、新人の私にも普通に接してくれる。そして、一緒に走ってくれる。だが、ジェンマでは"まったり"ツーにも付いていくのがやっとでは、だめだ。と、何十年ぶりかにマニュアルシフトのバイクに乗って見る事にした。
Bandit 250はそうして私の所にやってきた。とにかく安くするために、登録も自分でやった。それもいい経験だったし、楽しかった。なにか新しい事を体験するのはいいことだ。

しかし、今までのスクーターとは余りに違うコンセプトのバイクに手こずった。もしBandit 250ではなくて、単気筒の250ccだったらここまで手こずらなかったかもしれない。低回転は全くスカスカでトルクが無く、5000回転をしたまわると2段くらい一度にシフトダウンしてないと、アクセルをひねっても全く速度を維持できないのだ。ただ、1万回転くらい回るとジューンと吹け上がる。とにかくシフトチェンジが忙しい。クラッチを握る手がすぐに疲れてきて、町中の渋滞ては、30分も持たない。普通の町中でも1時間程度で握力が無くなってきて発進するときのクラッチミートが難しくなってくる。

それで、普段でも握力を付けるための訓練を始めた。
会社にもこのグリップをもっていって、握った。このグリップは、赤いダイヤルを回すことで強さを変えられる。最初は、一番軽くしていた。そして、今では半分くらいまで強くしている。それでも、私の左手は、若い頃の怪我で筋を切っているため、握力が元々低いのでタイトなのだ。おそらく普通の人なら最強でも握れるのだろうが。

そして、なんとか5月の1泊ツーリングにも参加することができた。いい思い出だ。しかし、低いハンドルの取り回しのしにくさと低速トルクの無さで良くこけた。最初の頃の目標は一度もこけないでツーリングを終える事だった。

しかし、そうした乗りにくさ、非力さに少々嫌気がさしてきていたのも事実だった。そして、大型バイクの夢もあり、一般からの技能試験受験も試してみた。しかし、そう簡単では無かった。そうこうしているうちに、Bandit 250が高回転が吹けなくなっている事に気づいた。とにかく、すぐに吹け上がってしまったかのように頭打ちになるのだ。そうなるとますますパワーバンドが狭くなる。それでも、なんとか乗れていたが、レッドバロンに寄った際にテストしてもらったら、馬力がほとんど出てない事がわかって愕然とした。それ以外にも気になる点は多かった。8000回転前後の振動がはげしくなってきたのも一因だし、バイクが私の体格に比べて小さいので不格好だと言われたのもショックではあった。


そして、バイクを買い換えることになり、INAZUMA 400がやってきた。

今は、このINAZUMA 400に惚れている。車重はBandit 250よりも重いはずなのに、全く取り回しも楽で、Bandit 250に比べれば低速トルクもある。とくに、トップ2000回転からでも、アクセルをひねればなんとか加速するのがすばらしい。一気にシフトダウンの頻度が減った。その点でも、非常に操縦が楽だ。もちろん、マニュアルシフトのバイクに慣れてきた事もあるだろうが。そして、一番の違いはハンドルだろう。アップライトのハンドルはとても楽だ。そして、私の体格に合っていて、そんなに小さくないことだ。小さく無いどころか400ccとしては大きく、リッターバイクと一緒に止めてあっても全く見劣りしないことも大きい。リアタイヤも170と太い。これがコーナーリングの安定性に寄与していることは間違い無い。

もちろん3倍の排気量がある本物のリッターバイクに、高速はもちろんのこと、一般道の発進などでも、本気でアクセルをひねられると、付いていくのは難しい。まずは、回転の伸びが足りない。すぐにレッドゾーンに入ってしまって、シフトアップしていかねばならず、アクセルをひねったままのリッターバイクににはとてもついて行けない。しかし、ツーリングではそんな場面はそんなに多くは無い。普通に"まったり"走っている状態では、十分に付いて行くとこが出来るのだ。そのとき、リッターバイクは、3000回転も回っていないという状況のようだが。

私の技量では、今のところこのINAZUMA 400のパワーで十分な気がしている。

また、ウエアに関しても、なんとか様(サマ)になるヘルメット、ジャケット、パンツ、グローブ、ブーツとそろえられた。

まだ、大型免許を取らねばならないという気にはなっていない。しかし、バイク乗りたるものいつかは、リッターバイクに乗れたらいいなぁという思いはある。そのうちに実現したいものだ。

我が家は、いつものように年末年始は、出かけることになっている。今年は、ツーリングで何度も行った別府で、今年見れなかった鶴見岳での初日の出をリベンジしたいと思っている。だが、天気予報ではかなり厳しそうだ。それでも、もしかしたらと淡い期待をもっている。

それでは、ちょっと早いが、

今年もつたない私のブログに来て下ってありがとう。

良い年をお迎えください。