2011年3月24日木曜日

VECTRIX VX-1を見て思う震災の影響

昨日書いた電動スクーター「VECTRIX VX-1」だが、中華バイクのような書き方をしたが、開発はアメリカのベンチャーで、10年の開発期間がかかっているそうだ。
10年もの間よくも食い倒れ無かったと思うものだが、ベンチャーキャピタルが大きな投資を行ったのだろう。日本で、昨年に発売されたときの試乗したという記事や、個人のブログなどを発見して読んでみたが、私が思うほどに悪いレビューは無かった。確かに、大型の電動スクーターとしては、唯一の製品だ。モーターなので、元からミッションなどありえないし、自然とこういったデザインになったのだろう。ネイキッドタイプのスタイルでは、大きなバッテリーなどを隠しようも無い。

私も、できるものなら試乗してみたいとは思う。そして、驚愕の性能であったとしたら欲しいと思うかと問われれば、どうしても価格と、航続距離で、使い道があるように思えず、否定的な答えになってしまう。こんなことを言っては何だが、それこそCKファクトリーのハイブリッドスクーターは、この2つ問題を解決している。ただし、ゼロ・エミッションでは無く、そのことが、当然ながらコンセプトとして欠ける部分ではある。完全なゼロ・エミッションは、プリウスや、このVX-1を見ても現在の段階では、実用性の部分で、無理があるといしか言いようが無い。

だがしかし、三菱や日産はその無理をなんとか克服しようとしている。しかし、明るい未来があるのかどうかは、この震災の電力需給の逼迫度を見取ると、懐疑的にならざるおえない。

何しろ、資源と領地の少ない日本において、最大のソリューションであったはずの原発が、この震災で、その脆弱性と影響度の高さを露呈してしまっている。いまのままの原発が増えて、電力供給が安定するとは到底思えない。ではどうするのだろうか、火力発電に頼るのだろうか? 二酸化炭素の排出が問題になっているこの時期に、火力発電を増やしていけるのだろうか。いったい日本では、何を電力の供給源としていけば、明るい未来があるのか?

結論を言えば、それは原子力しかありえない。と、私は考える。今起こっている1,000年に一度という貴重な体験を基に、より安全な施設を開発するより他は無い。そのためには、需要のあるところに原発を作るべきだ。東京のような大需要地の中心に原発を作るのだ。そうすれば、より監視の目がきつくなる。大体が、需要があるところに施設を作ら無いことが問題なのだ。事が起こったときに、首都では被害が大きいなどという輩がいそうだが、人の命は、地球より重いのだ。地方だから、人口が少ないから、そのリスクが大きくていいはずがない。遠い僻地に作って、(需要者の)リスクを下げるなどと言うことがあって良いものか。首都だからこそ、それに見合う安全性のレベルを極力、妥協無く、上げることが出来るのではないか。そして、そのリスクを必要としている人や企業が、負うのだ。もちろん、原発だけでなく、あらゆる可能性を検討すべきだろう。原発のリスクか、火力のリスク、それとも、電力消費を抑える暮らしを選択するかは、需要者が決めればいい。

だが、原発以外に安定的で、巨大な電力供給方法があるというのなら、ぜひ聞かせて欲しいものだ。

もしくは、人口や機能の一極集中をやめて、いわゆる首都機能の分散なども検討すべき重要な課題だろう。この高度情報化社会は、何の為なのか。分散しても、まるで、隣に人がいる様に密な情報接続が可能となっている。フェイツーフェイスでないと仕事が出来ないなどという事を早くやめるべきだろう。以前から言われているが、地方に分散することで、通勤時間もそのエネルギーもより削減出来るだろう。