2010年12月26日日曜日

今年乗ったスクーターの比較

年末になったので、今年乗ったスクーター3台を比較して以下まとめてみることにした。

項目 LEAD110 WACOX H-1 Tsurugi 150
外観 実用的な外観で、デザイン上は特別なところは無い。でも、飽きの来ないデザインではある。 デザインは、3台の中では一番良い。普通に走っていても、目立つ。 丁度真ん中くらいのデザイン。ロングボディで大きく見える。フロントの大きなライトはアクセントだが、個人的にはそんなに好きなものではない。
加速性能 もっとも排気量は少ないが、スペック上では一番高い馬力になっている。体感では、60km/h以下では真ん中程度の加速。 もっとも非力。特に60km/hまででは、一番遅い。特に中間加速は悪く、なかなか加速しない。 60km/h以下では、一番加速が良い。特に、中間加速が良く、アクセルをひねると回転が上がりながら加速していく。エンジンよりも駆動系が良いのではないかと思える。
出足 停止状態からの加速は、かなり良い。車をリードすることも問題無い。駆動系の問題もない。 純正状態では、クラッチジャダーが出てとても不快かつ、出足が悪く不安定。クラッチミート回転数も高く、うるさい。 現在のところ、クラッチの問題は無い。出足は、WACOXよりよく、LEAD110に近い。重量があるので、出足直後は若干もたつくが、走り出してしまえば、車をリードすることも出来る。
燃費 もっとも良い。エコランすれば、45km/lも行く。普通に走れば、40km/l近くは出る。 冬場に25km/lという最低燃費になったことがあったが、平均は33km/l程度。走りの悪さに比べると燃費は良くない。 加速の割りには、燃費はよい。ただ、20km/lになることもある。それ以外では、35km/l程度は行く。高速道路を走ると、30km/l近くまで落ちてしまう。高速を走らなければ、37km/l位は行く。
電装系 標準のライトは、なんとか我慢できる明るさ。耐久性はもっとも良い。だが、風防を付けているため、ハンドル回りの分解は大変。弄ろうという気にならない。 標準のライト回りは、暗い。でも、LED化、HID化も楽しめ、カスタマイズか比較的簡単にでき、満足度も高い。また、デュアルヘッドライトのデザインが良く、ライトのON/OFFスイッチがあるのはポイント高い。 ライト回りの電源が交流で、ライトが暗く、しかも、LED化、HID化がしにくく、面倒。致命的。しかも、ヘッドライトのON/OFFが出来ない。
耐候性 一度も、カバーをかけたこともなく、雨ざらしで2年ほど使ったが、殆ど錆も出ていなかった。 使用しないときは、カバーをしていたが、それでも、1年経たずにすこし錆が出ていた。それでも、思ったほどひどくはなかった。 まだ、4ヶ月ほどなので、今のところ錆はないが、雨ざらしのCKファクトリーの試乗車はマフラー回りなど錆が出ていたので、耐候性は高くない印象。
最高速度 80km/hが最高速度。ここで、エンジンが吹かなくなるリミッターがついている。エンジンは、まだ回る感じなのだが。中間加速はあまり良くないので、低速からではなかなか80km/hに到達しない感じ。出足からフル加速すると意外に早く最高速度に達する。 80km/hまではなんとか加速する。それ以上は、我慢の加速だ。平地では、95km/h程度が限界。下り坂では100km/hまで達した。実用性では、80km/h程度。 フル加速で出足からなら、90km/hまで加速する。高速道路では、100km/hで巡航可能。ただし、坂道だと75km/h程度まで落ちる。最高速度は、105km/hだった。
始動性 スターターのギヤが噛む不具合があるが、2回目にはたいていセルが動く。 セルの音も良いし、始動性は良い。だが、夏場は1ヶ月放置すると、なかなかエンジンがかからなくなる。 セルは、時々回らないことがある。購入直後は、エンジンのかかりはあまり良くなかったが、最近では、セルが回ればエンジンのかかりは悪くない。
低温暖機 インジェクションの効果で、殆ど暖機が必要なく、始動直後から普通に走れる。 5度以下の低温時は、始動直後はまともに吹けない。暖機の必要がある。自動チョークで回転が2,500回転まで上がる。アイドリングは、1,600回転で安定している。 キャブの為、始動直後はアクセルをひねるとエンストする。自動チョークが付いていると思われるが、始動直後は、回転が安定せず、1,300回転程度しかない。アイドリング回転数は、2,000回転程度と高め。
乗車姿勢 立った姿勢のライディングスタイル。風の影響を強く受けるので、風防が無いと辛い。足は、伸ばせないので長距離はちょっときつい。足付きは良くべたつき。 足を伸ばしたスタイルと、足を伸ばさないスタイルが出来る。姿勢は楽で、3台中もっとも疲れない。風の影響も少なめ。足付きは良くない。特にシートが高いので、不安定。 足を伸ばしたスタイル。足を伸ばさないスタイルは窮屈でとりずらい。姿勢は私には会っていないため、30分程度で肩と背中が疲れて痛くなる。風防は小さいが、風の影響は意外に多くない。シートは低いのに、ステップが広くて足付きは良くない。足が広がるため、足の付け根の関節が痛くなる。
登坂能力 出足から、アクセルをひねって、回転を高めに維持すると坂もそこそこ登る。だが、40km/h巡航からだとだんだん速度が落ちる感じ。 一番坂道に弱い。加速はなかなか難しく、50km/hが精一杯。急な坂では、40km/hまで落ちることも珍しくない。 一番坂道に強い。アクセルを開くとキックダウンしたように回転が上がって速度を維持でき、加速もすることが多い。長い急な坂でも、60km/h以上で走れる。
エンジン音 メカノイズは一番小さい。排気音は、普通か。面白くはない。静かな方。 ノーマルの排気音は小さめで、メカノイズは大きい目立つ。CJ-BEETのステンレスマフラーは、爆音。対策が大変だった。 排気音は、低音で意外によい。メカノイズは、WACOXよりは少なめ。アクセルを開くと大きめの排気音がする。
ブレーキ フロントがディカスクでリアがドラム。フロントはまあまあだが、リアは非常にプア。リアだけで止まるのは困難。フロントブレーキは少し鳴く。 リアの効きが良く、安定している。フロントも良く効く。だが、特にフロントが鳴きうるさく、手をかける必要があった。 ブレーキの効きは、WACOXほど良くない。フロントは、脈動するように効くので不安定。効きは今一。パッドが柔いのか、黒い粉が出る。ブレーキの鳴きは無い。
シート 茶色の純正シートカバーをしていた為が、シートが堅めで、長距離で尻が痛くなる。 シートは、3台中一番良い感じ。疲れない。ホールディングも良い。剛性感もある。 ライダーのシートは、薄めのせいか、長距離ですこし尻が痛くなる。タンデムシートは、とても薄くて堅い。
収納性 シート下の容量と使い勝手とも一番。フルフェイスとジェットが確実に2つ入る。形もでこぼしておらず使いやすい。ヘルメットを2ついれると隙間はあまりない。フロントボックスは、あまり使い勝手が良くない。コンビニフックは、フラットステップの為、荷物をつり下げやすい。 シート下の容量は、大きめ。だが、でこぼこしているため、フルフェイスの収納はちょっと工夫が必要。ただ、長いので、2つヘルメットを入れてもまだ隙間が出来る。フロントのボックスは小さいが、上が開くタイプなので、小物をいれておきやすい。 シート下容量は、大きい様に見えて実際は小さい。特にライダーシートの下は、狭い。リアシート下は、大きめだが、小型のジェットヘルメットが何とか入る状態。意外に収納に苦労する。フロントボックスは、手前に開く為、中身がこぼれ落ちやすく使いにくい。フロントシート、リアシートの隙間から雨水が入るので、中が濡れるという不具合がある。
サスペンション もっとも乗り心地が良い。車体が軽めなので、荒れた道ではぴょんぴょん跳ねるが、収まりがよい。タンデムでもシングルでも、大きく変化しない。 乗り心地は、一番悪い。特に冬場は、フロントのサスペンションが堅くなり、荒れた道では、ハンドル操作も難しくなる。タンデムでは、剛性不足な感じで、不安定になる。 中間ぐらいの乗り心地。冬場は、WACOX同様に、フロントが堅くなり、荒れた道では、飛び跳ねる感じとなる。夏場は、まあまあだった。二人乗りでも、WACOXほど剛性感が無くなることはない。
走行性能 直進安定性は、軽い車体の割りには良い。低速ではややふらつく。コーナーでも安定している。高速なコーナーでは、リアが片持ちサスなので、若干不安定になることがある。 直進安定性は一番高い。逆に、コーナーでは立ち上がろうとする感じで、アンダーステア気味。それでも、そこそこ安定している。低速では、一番安定している。高速コーナーでは、エンジンパワーがないので、ともするとコーナー出口で失速気味になって、急にオーバーステアとなることがあり。気を遣う。 直進安定性、コーナー安定性ともに中間ぐらい。低速では安定が無くふらつく。その為、信号停止の時などふらふらしてしまうこともある。高速コーナーや、追い越しでの切り返しなどは、安定している。100km/h以上では、ハンドルが振動して不安になる。