2016年9月20日火曜日

ラトックシステム HDMIセレクタREX-HDSW42 のデジタル出力を活用する

以前「ラトックシステム HDMIセレクタREX-HDSW42」を購入したことを記事にした。


これは、4入力を2出力可能というとても便利なHDMIセレクタなのだが、別途音声出力もついている。音声の出力にはアナログとデジタルがあり、出力1で選択した機器の音声出力が取り出せるようになっている。しかも、これで出力するとHDMIからは音声が転送されなくなり、TVからは音が出なくなるという親切設計だ。このアナログ出力をPC用のスピーカーにつないで、音を聞いてみたのだが、もともとたいして音の良くないものだったので仕方ないが芳しい音ではなかった。そのスピーカーにはイヤフォンジャックも付いていてヘッドフォンで聞けるようになっていた。それも試してみたが、とにかくひどい音で使えたものではなかった。

どうも、このセレクタのアナログ音声出力はあまりよくないようだ。それならば、ピュアなデジタル出力ならばきっといい音が聞けるのではないかと考えると、試してみたくなった。

それで、今回それを実現するためにいろいろと小物を購入してみた。



左から、デジタル入力をヘッドフォン出力にするD/Aコンバーター&ヘッドフォンアンプで、RCAの出力と3.5mmのイヤフォンジャック出力が出ている。入力は、光と同軸タイプ。ラトックシステム のREX-HDSW42からの光出力を入力して使う。

次がAUKEYのBluetoothトランスミッターだ。どうせなら、ワイヤレスでも試してみたかったのだ。それでなるべく小型なものを選んだ。バイクで使っている「TaoTronics 改良版TT-BA01 」でもよかったのだが、別な製品も試してみたかった。

さらに続いては、スイッチ付きのコンセントケーブル。上記2つの製品の電源はmicroUSB端子なので、電源はUSB ACアダプタでUSBが2つ付いたものにした。これをACケーブルにつないで、使わないときは、ケーブルのスイッチで電源を切ればよいという使い方にしようと思ったのだ。


こちらが、D/Aコンバータ&ヘッドフォンアンプ。ハイレゾにも対応するとあるが、今回はHDMIのデジタル音声なので関係ない。光と同軸入力の切り替えは、ボリュームスイッチを押すことで行う。つまらないことに、電源投入直後は同軸になっているので、毎回スイッチを押さないといけないのが少しだけ面倒だ。

こちらが、Bluetoothトランスミッター。小型でなかなかサイズ的にいい。ところが、これが問題だった。後で詳細を書くことにしよう。

スイッチ付きACケーブルとUSB ACアダプタ。USB ACアダプタは非常にコンパクト。

で、折角なのでBluetoothのヘッドフォンも購入した。


Bluedio T2+ (Turbine 2Plus) Bluetooth ヘットセット ワイヤレスヘッドホン SDカード FMラジオ機能 回転式 ブラック

非常に多機能なのに低価格。評判もまずまず。何しろ、Bluetoothでのワイヤレスでも、ケーブルを使った有線接続でも使え、その上にmicroSDに記録したMP3ファイルまで再生できるというのだ。


パッケージ。まあ、低価格だしこんなものだろう。

中身。

思ったよりもおもちゃっぽくない。まあ、高級感は無いのだが。私は、自宅で使うものだし音が良ければ問題ない。

スピーカー部分。耳あてもやわらかくていい感じだ。

多機能ゆえに、ボタンやスロットが多い。円形のへこみにあるスロットはmicroSDカード用だ。

こちらが、microUSBの充電ポート。

アナログ接続用の3.5mmジャック。

付属のケーブルは、充電用のmicroUSBケーブルと有線接続用の3.5mm両オスのケーブルだ。その他に、マニュアルが付いてくるのたが、多国語に対応したもので、ちゃんと日本語も乗っていたのはポイントが高い。だが、とにかく文字が小さい。読むのが大変なので、拡大コピーして使っている。日本語がややおかしいところがあるが、なんとかわかる。

さっそく、microSDにMP3ファイルを書き込んで再生してみた。全体に固い音だった。そんなに聞きにくくはないが、まあ、安いヘッドフォンに大きな期待はかわいそうだ。

だが、驚いたことに、聞いていると、だんだんと音が柔らかくなってきた。イヤフォン型に比べてスピーカーが大きいこともあり、なかなかの低音だ。しかも、ボン付くような破たんしたものではなく、価格を考えるとかなりはじけた強い低音だ。

次にスマートフォンとペアリングしてbluetoothで聞いてみたが、やや音がノイズっぼい。ガサガサした音だ。これも、無線なので仕方ないだろう。

だが、不思議なことにこれも、少し聞いていたら、耳が馴れるのかだんだんとそれなりに聞こえてくるので不思議だ。

トータルでは、かなりコストパフォーマンスの高い、多機能なヘッドフォンだ。

ハイレゾ音源を聞くのに不足ないほどにダイナミックレンジが広いとは思えないが、少なくとも、気持ち良く鳴ってくれるヘッドフォンであることは間違いない。


で、このBluedio T2+ヘッドフォンと、AUKEY Bluetoothトランスミッター BT-C1をペアリングしてみた。

あっさりと接続されだ。価格の安い品同士なのでもっとトラブルかと思った。

だが、そのあとが問題だった。とにかくノイズがひどいのだ。音が鳴っていればまだいいのだが、それでも、サ、シ、ス、セ、ソがかすれたような汚い音に聞こえる。音が小さかったり、無音状態では、シャーというノイズが、波打ったように大きくなったり小さくなったりする。

とても、使えたものではない。それで、別のヘッドフォンとペアリングして聞いてみたが同じ。ということで、トランスミッターが原因だと分かった。

さらに確認の為に、バイクで使っているTaoTronics 改良版TT-BA01につなぎ変えて試してみたところ、ほとんどノイズが聞こえない。素晴らしい。これならば、映画などでも十分に使える。

購入先に、AUKEY Bluetoothトランスミッター BT-C1について問い合わせしたところ、対応が良くてすぐに代替品を送ってきてくれた。

代替品で試したのだが、かなりノイズが少なくなったもののTaoTronics 改良版TT-BA01とはくらべものにならない。

結局、このシステムにはTaoTronics 改良版TT-BA01を使うことにして、AUKEY Bluetoothトランスミッター BT-C1は逆にバイク用にすることにした。バイクではもともと騒音が多い環境で使うので、ノイズがあまり気にならないだろうと思ったのだ。

実際にバイクで試すと、やはり音が小さい時には、脈動したようにノイズの音が多くなったり小さくなったり聞こえる。しかし、室内よりは気にならなかった。

さて、このデジタル出力でのトータルシステムとしての音質はどうかというと、Bluetoothにした時点で、音質をうんぬんするクオリティではなくなっていたというべきだろう。試しに、有線でも試してみたが、有線ならばなかなかの音が聞こえた。少なくとも、破たんしたり聞きづらかったりするように音質ではなかった。ほとんどがBlu-rayレコーダーで録画したドラマや映画の鑑賞用なので、そのソースの音質では全く問題ない。ワイヤレスで手軽に使えてなかなかいい感じだ。

しかも、bluetoothで使って40時間もバッテリーが持つというのは素晴らしいロングバッテリーライフ。電源を気にしなくてよいので気が楽だ。

今回の機器は、価格も手ごろで、お勧めだ。ただし、ハイレゾは試していないし、ハイレゾを確認できるような機器も持ち合わせていないので、その目的での使用は不明なのであしからず。



少なくとも、私は満足だ。