2016年7月27日水曜日

SUZUKI GSX S1000 試乗

今回の試乗会で、一番乗りたかったのはGSX S1000だ。

新車で乗るのなら、MT-09 Tracerか、GSX S1000Fだと思っていた。MT-09 Tracerは以前試乗したことがあるが、GSX S1000/Fをぜひ試乗したいと思っていたのだ。


残念なことに、S1000Fではなく、カウルの無いS1000となってしまったが、基本のベースは同じなので参考になるだろう。

まずは、動画を記載するので見てほしい。



狭い自動車学校内を2周しかしていないので、十分な試乗とは言えないが、低速での感じはわかるだろう。

試乗会の最初の試乗だったので、ちょっと出遅れてしまって途中から走り出してしまった。そのため、他の試乗に比べて少しだけ短くなってしまった。

また、ウインカーを操作しようとして戸惑ってしまった。考えてみれば、ウインカーなど気にしないでバイクそのものに気を向ければよかった。これ以後の試乗ではウインカー操作はしなかった。

ただ、それでも、GSX S1000が一番ウインカーの操作はしやすかった。

跨って思ったのは、非常に軽い事。エンジン音は噂どうりでなかなかいい。以前Bandit 1250Sにヨシムラをつけていたが、それと似ている。とても、最新の純正サイレンサーとは思えない。

低速走行でギヤも低いため、ややギクシャクした感じだった。

シートはちょうどいい感じ。ライディングポジションもきつくない。これは、売れるはずだ。

ちょっと途中でアクセルを軽くひねってみたが、いい具合に加速する。おそらく、回転がさらに上がるとすごい加速をするのかもしれない。

ぜひ外を走ってみたいものだ。

外観は、これといった特徴が無く、高級感は無いが、フロントの金色の倒立サスや、ブレンボブレーキ、車体下をぐねっと回り込むサイレンサーなど、ツボを押さえている。

デザイン的には、S1000Fよりも、S1000の方がいい感じだ。

風防性能に問題が無いようなら、S1000が気に入った。でも、特に高速だとNC700Sのようにある程度のカウルをつけてもきついのだから、やはりカウル付きが楽だろう。

実は、S1000Fの現物を見たことが無い。一度見てみたい。

他のバイクとの比較でいうと、全体的に低速走行ではやや滑らかさに欠けるかもしれない。他のバイクが二気筒で低速寄りのエンジンなので単純な比較はできないのかもしれないが。

だからといって、低速走行がつらいという事はない。現状乗っている(二気筒の)R1000RSよりは、当然だがウルトラスムーズだ。

価格を考えたら、これはいいと思った。


次に試乗したのは、ハーレー。いままで乗ったことが無かったのだ。実際に試乗たのは、IRON883とROADSTERだ。次に、BMW R1200GSに乗った。これらをまとめて動画にしたので、ご覧いただきたい。なお、コースは2周したのだが、動画ではそれぞれ1周に編集している。


コメントも動画に入れたので見ていただければと思うが、追加で書くと、ハーレーはウインカースイッチがR1100RSと同様に左右に付いていて、使いにくい。

また、動画のROADSTERでは、タコメーターが欲しいと書かれているが、シングルメーターだったので、スピードメーターだと思い込んでいたが、実はアナログのタコメーターとデジタルスピードメーターのコンビネーションメーターだった。

IRON883、ROADSTERともに、非常に静かで、まったく迫力が無い。仕様では、250kgを超える車体重量となっているが、ハーレーの2台はどちらも非常に軽く感じた。まるで、原付二種に乗っている感じだった。タンクも細めで、車体自体も細い。左右に非常に間単に振ることができて低速走行はとても楽だ。ただ、バンク角が無いようで、たいして倒したつもりもないのにステップを擦ってしまった。それ以後は、試乗車なので擦らないように、足をコーナーのイン側に出して体を傾け、車体はなるべく立たせた状態で走ったが、それでも走りやすかった。

いままで、ハーレーとは重くて、でかい、というイメージだったが、覆された。ただ、エンジン音がややガシャガシャてとなっていて高級感は無い感じだった。

また、ROADSTERは、いわゆるカフェレーサースタイルで、ハンドルが低くてちょっとびっくりした。だが、ステップは前にあり、どうも変な乗車スタイルだ。それでも、操作にはあまり支障はなかった。
だが、チョイノリするのなら問題ないが、長時間のライディングはどうなんだろうか。ちょっと心配になる。

IRON883に比べてROADSTERは1200ccと大排気量なのだが、排気量の差異は感じなかった。

BMW R1200GSは、巨大な車体のオフロード車というイメージで、シートも高いのだが、この試乗車はローシート仕様で、とても足つきが良かった。ハンドル幅が広くて高いので、取り回しも思ったほど悪くなく、走行していても振り回せる感じだ。エンジンは、それこそマイルドで、好きなフィーリングだ。基本的にR1200RSと同じエンジンなので、パワーの出方が素晴らしい。低速でも、ギクシャクすることなくウルトラスーパーマイルドだ。なのにアクセルを開ければ、ググッと後ろから押されるように前に出ていく。乗車姿勢は、直立で楽ちんそのもの。殿様になった気分だ。

GSに初めて乗ったが、これはこれでなかなか良かった。ただ、標準状態からこのローシート仕様に変更するのに追加料金がいくらかかるのだろうか。それも気になる点だ。

価格的にも、R1200GSが一番高価だと思うが、その価値はあるように思う。

そういった点では、GSX S1000は半額以下という価格で、乗車中に高級感など感じず、その点では価格なりということだろう。だが、荒削りの加速感や楽しさなどはあるように感じた。