2016年6月3日金曜日

BMW R1100RS 前輪ブレーキ周りの分解チェック

気になるガラガラ音をチェックするために、フロントキャリパーを外してみることにした。


この二つのヘクサボルトを外す。

8mmだった。


意外にきつくなく、簡単に緩められた。


これは簡単だと、キャリパーをディスクから抜こうとしたが、

後ろがホイールに当たって外れない。グリグリやっていたら、ホイールに傷がついてしまった。

これは、車輪を外さないとだめだろうか。簡単に外れるのだろうか。

右側。シャフトは中空のパイプ状になっている。それに、貫通するように穴が二つ空いていた。

左側。こちらは大きなボルトになっている。とりあえずこのボルトを緩めれば事が進むのではないかと感じた。


先に、フロントフォークの先にあるヘクサボルトを6mmの六角レンチで緩めた。


次に、左側のボルトを17mmのソケットで緩める。

簡単に取れてしまった。思ったよりも短い。

こうなると、右側のパイプを抜き取らないといけない。車載工具に何かないか調べたが、専用工具らしきものはなかった。


入っていた六角レンチが、シャフトの穴に丁度入ったので、これを回してみると、するすると抜けてきた。

これまた簡単に、引き抜くことができた。少々汚いので、あとで綺麗にしよう。

シャフトを抜くと、カランッとこれが落ちてきた。ホイールのセンターについていたものだ。

これで、車輪が外れて自由になった。

これで、キャリパーが抜けるかと思ったが、ディスクとホイールに挟まっていているので、キャリパーは抜けないままだと分かった。考えてみると当然だった。

仕方ないので、キャリパーの側面についている4つのヘクサボルトを外してみることにした。


全部外したら、ボルトが濡れていた。


よく見ると、キャリパーから液体が漏れて、ディスクやホイール、タイヤに垂れていた。

すると、コロンとキャリパーの片割れが落ちてきた。

拾ってみると、奥のキャリパーで、両押のピストンだから、奥のピストンを押すブレーキフルードが穴から漏れ出てくる。


代わりに、手前側のキャリパーも自由にはなった。なんと、奥のキャリパーとのブレーキフルードの接続は穴同士で合わさっているだけの構造なのだ。パッキンも無いようだ。これでよく漏れないものだ。


ブレーキパッドを見てみると、まだ十分な厚さがある。でも、下側が一部欠けている。まあ、ブレーキの機能としてはおそらく、問題ないだろう。パッドは、ちゃんと面取りもしてある。

しかし、こんな構造だと、パッドの交換はどうしようか。また、調べないと。

せっかくなので、ベアリングの状態を確認してみた。手で触った感じでは、ガタがあるようには見えなかった。

二つの突起は、メーターギヤだ。

20年前のバイクだが、インジェクションだったり、ABS付きだったりと、先進の技術を見せびらかすBMWだが、スピードメーターはさすがに、今風のセンサーでなく昔ながらのメーターギヤでワイヤーを回転させるタイプだった。メンテナンスとしては簡単だから良いが、メーターケーブルが切れるという昔ながらの不具合もある。

どちらも、グリスに埃が付いてドロドロだ。

パーツクリーナーを吹いて、綺麗にした。

処理後だ。


グリスが取れてしまったので、これを塗る。

なるべくたっぷりと塗り込んだ。はみ出てきたらぬぐえばいいのだ。

ちょっと塗りすぎたか。

この後、指で隙間に押し込んだ。

シャフトも綺麗にして、グリスを塗った。

そして、元のように組みつけた。

キャリパーを組む前に、車輪を回してみたが、ガラガラという音はしなかった。おそらく、ベアリングの問題ではなかったのだろう。ちょっと気が晴れた。

慎重に、キャリパーを元どうりに組んだ。フルードが漏れてはしないか気になった。


リザーバータンクを見たら、ほとんど入っていなかった。


カバーを外して、

中のゴムパーツも取ってみると、ぎりぎりエアーは吸っていなさそうだ。まだ、底にフルードが残っている。しかも、綺麗なフルードだ。全く変色しておらず、透明だ。これなら交換の必要はない。


それで、Bandit 1250Sで使ったフルードを、


継ぎ足した。ブレーキを握ってみるとスカスカだった。完全に握ってしまっても反応がない。だが、
これを何度か繰り返したら、だんだんと感触が戻ってきて、効くようになった。

カバーを取り付けた。


さらに、ABSセンサーギャップもチェックしてみることにした。


まずは、0.30mmと、0.20mm、0.05mmの3枚を重ねて、

0.55mmを試した。全く入らなかった。もっと狭いということだ。

それで、0.30mと0.20mmで0.50mmとして、試めしたら、なんとかぎりぎり差し込めたので、ギャップは規定のようだ。

フルードがディスクやホイール、タイヤにかかったので、パーツクリーナーで、綺麗に拭いた。

特にタイヤは、ぬるぬるになっていて、グリップするか心配になった。

ブレーキ自体も、ディスクやパッドがフルードで濡れた。影響がないといいが。


それで、試乗してみるとこにした。やはり、発進の時には、ガラガラと音がしたが、それ以外は、とても静かになった気がした。

タイヤも特に滑る感じもなく、いつもの状態に感じた。これなら問題ない。

フロントプレーは、いつもよりもやや滑る感じがした。それでも強くブレーキを握れば止まる。

止らなくて危ないという感じではなかった。

ブレーキ以外は、特に問題ない。

天気が良く、とても気持ちいい。それどころが、日差しが真夏のように強い。空気自体は、まだ、真夏程ではないが。


空気が霞んでいる。後でニュースを見たら、PM2.5の濃度が高かったようだ。

温度計を見たら、日差しが強いこともあり、32度になっていた。

先日のツーリング同様に、DUHANのメッシュジャケットを着たが、インナーはもう必要なかった。風が抜けて気持ち良かった。

今回のチェックで、どうやら、ベアリングではなさそうなので一安心した。車検を取る気持ちに傾いてきた。

ガラガラ音の原因が、ディスクのガタにありそうなので、そこがちょっと心配ではある。ただ、ブレーキが利かないということもないし、ベアリングに比べたら大きな問題ではないだろうと思う。

2 件のコメント:

  1. キャリパーを割ったんなら、ABSユニットの方もエア抜きしとかないと危険ですよ。ディーラーでの点検をお薦めします、命預ける大切なところなので。

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  2. コメントありがとうございます。

    実走では大きなは問題なかったですが、ABSのエアー抜きに関して調べてみたいと思います。

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