見てくれは、一眼レフカメラのようで堂々としているが、しかしセンサーはコンデジ並の小さな物なので、ほんものの一眼レフに比べると非常にダイナミックレンジが狭く簡単に白飛びしてしまう。
通常は、簡単に撮影するためにSR AUTOというモードにしている。これならば、大抵のシーンで大きな失敗無く撮れる。
しかし、今回の様な白飛び/黒つぶれが起こるようなダイナックレンジ不足に対応するモードも付いていた。
ダイヤルを「Adv.」にセットして
メニューから撮影モードを選ぶと、
HDRという白飛びを押さえるモードがある。これは、広飛びしないように露出を抑えて何枚か撮影して、それを合成する事で実現している。
では、その効果はいかほどか。実際に池上水源でモードを変えて撮った写真を見ると...
これが、通常のモードで撮ったもの。コントラストがきつく、川が白飛びしてしまっている。
これを、HDRで撮ったものだ。見事白飛びが押さえられている。すばらしい。
そのほかにも二枚ほど。
こちらが、通常撮影。
HDR撮影。不思議なことに水の中まで綺麗に写っている。目で見た感じはまさしくこんな感じなのだ。
こちらが、通常撮影。
そして、HDR。白飛びは無くなっているもののやや、眠たい感じだ。それでも、素材としてはこちらの方が使える。
ただ、カメラ内で合成するために、一枚撮るのに数秒の時間がかかる。この様な景色では少々時間をかけてもいいが、そうでもない時には、やはり一眼レフカメラが必要だろう。
FinePix S1には、これ以外にも、50倍という超望遠も大きな特徴だ。具体的には24mm~1200mmだ。
これは、恐らく生け簀なのではないかと思うが、その写真だ。全体像を撮ったもの。肉眼では、小魚が沢山泳いでいるのが見えるのだが、それをこの写真から見つけるのは難しいかもしれない。
少しズームすると、小魚が見えてくる。
そして、最大の50倍ズームでは、それがかなりのサイズで撮れた。
こういった超望遠は、逆に一眼レフでは、レンズが高すぎてコスト的に大変だ。さらに超望遠のレンズと通常のレンズの交換という手間までかかる。
FinePix S1には、そのほかにダイヤルにSPというモードが付いている。
こちらには、色々なシーンに向くものがある。先日の花火を撮影した時に使った花火モードや、
風景、
夜景などがある。夜景には、三脚を使うモードと、手持ち撮影モードがある。
その他も人肌を綺麗に撮るモードや、スポーツモードなどもある。
私は、個人的にとても気に入っていて、旅行などではこれを勝負カメラとして持って行くことが多い。サイズが大きいので、手軽ではないが、やはり通常のコンデジよりもズーム倍率か高いことや、そのサイズから手ふれしにくいという大きなメリットがある。特に動画では、歩いたり、パンしたりしても、まるでスタビライザーを付けているかのような撮影が可能だ。
それは、四国カルストの動画を見てもわかるだろう。改めて記載すると。
その上、バイク乗りには欠かせない防塵防滴だと言うことも大きい。一眼レフカメラでも、防塵防滴となるとかなりの上位機種になる。
そのような、なかなかのカメラだと思うのだが、なぜか売れなかったのか製造中止となり、後継機種も今のところ出ていない。