しかし、AliExpressという中国のショッピングモールサイトを見ると、信じられないような価格でSJ4000が販売されていた。
このサイトは、Amazonのマーケットプレイスだけにしたようなものだ。ただ、出品しているショップは怪しさ爆発ともいえるもので、雨後の竹の子のように、次から次に新しいショップが出てくる。
調べてみると、意外に日本でも使われているようだ。ただ、ほとんどがドルかユーロになっていて、一時の円高のときだったら本当に安く買えたのだろうが、いまは、かなり円安が進んで、そのご利益はなくなっている。
さて、その中で、SJ4000がなんと34ドルで販売しているショップを見つけた。ショップ自体の評判もそこそこのようだった。
34ドルといえば、1ドル120円としても、4,080円だ。これで、本当にSJ4000が買えるのならぜひ試してみたい。
ということで、注文した。実は注文したのは、1月だった。決済はカードだが、こちらが商品を受け取らない限りは、支払はされない仕組みだ。それをバイヤープロテクションという。これをチェックして有効にしてから購入すれば、注文しても何も送ってこないのに、代金だけ取られるというようなトラブルは防げる。
そして、4日程して発送したと連絡があった。そして追跡番号も知らされた。
しかし、それから1か月以上経っても品物は送られてこなかった。
それで、品物が来ないと問い合わせしたら、ショップからもうすぐ届くとのこと。
たしかに、それから数日して品物が届けられた。しかし、注文して1か月以上もかかるとは、配送も中華品質だと改めて驚いた。
荷姿は、前回のSJ4000の時とほとんど同じだ。
中身はこんな感じだった。
梱包材を取ると、パッケージが現れた。まさしく、今持っているSJ4000と同じパッケージだ。
裏側。
裏に、スペックが書かれていた。
拡大すると赤枠のように、間違いない。
カメラを取り出してみた。ちなみに、ケースや、取り付けキットなども全く同じだった。カメラは色が黒というだけで、同じように見える。以後、現状使っているSJ4000を白カメラ、新しく購入した廉価SJ4000を黒カメラと呼ぶことにする。
液晶側。これも変わりない。ちなみに保護フィルム付きだ。
端子類も全く同じだ。Amazonには、SJ4000の720Pの製品が記載されているが、これを購入したと思われる方の情報によると、720Pの製品にはHDMI端子は無いようだ。
バッテリーも全く同じだった。そして、初めから入っていたバッテリーの取出し用のベロがきれいに折りたたまれていて、出しにくいという点までも同じだった。
いま所持している白カメラとの比較。黒カメラには1080Pの文字が無い!
プロテクターの比較。液晶面。差違はみられない。
サイド。差違は見られない。
レンズ側。差違は見られない。
レンズの比較。
一見同じように見えるが、明らかにレンズの出っぱりが少ない感じがする。レンズが出っぱっているのは広角の印なのだが。出っぱっていないということは、広角ではないのだろうか。
ちょっと心配だ。
しかし、設定メニューは違っていた。バージョンも全く異なる。
画像サイズを選択してみる。
すると、1080Pと720Pそして、VGAが出てきた。どうやら、1080Pに対応しているようだ。
設定すると、録画画面にも1080Pと表示される。32GBのメモリカードで、5時間ほど撮れると表示されており、画面構成は異なるが性能は同じようだ。
ためしに、720Pにセットしてみたら。なんと録画時間は変わらなかった。
VGAだと、倍以上に録画時間が伸びた。720Pだとフレームレートが上がるのだろうか。
そして、32GBを抜いて64GBのメモリーカードをいれてみた。
すると、カードエラーとなって使えなかった。
なんとなく嫌な予感。
それで、ちょっと静止画を撮ってみた。
こちらが、白カメラのもの。フル画素での撮影で、実際のファイルの解像度は、4032×3024ドットだった。
そして、こちらが黒カメラの画像だ。画角が狭い。さらに、撮影された画像の解像度が、1280×720ドットしかないのだ。つまり、動画と同じということになる。おや!と気になって設定を見ると、1080Pになっている。試しに、1080Pで動画を撮ってみたら2つの事がわかった。
まずは、1080Pでも720Pでも、動画も静止画も、1280×720で撮影されてしまう。1080Pの設定は全くのFakeだった。
次に、動画ファイルは、H264の.movファイルがSJ4000(白カメラ)の仕様なのだが、黒カメラで撮影された動画は、MotionJPGでaviだった。MotionJPGは、H264などに比べると圧縮率が悪い上に、画質も良くない。720Pで32GBで5時間というのが納得できる。
どやら、いわゆる偽物のようだ。ただ、ピントは甘いものの、色合いなどはそうひどいことはなく、SJ4000程では無いが、JVCのGC-FM2程度の動画品質は有りそうだ。画角も、GC-FM2よりは広い。SJ4000の720P製品と言われているものの画角は140度らしいが、それに合致するようだ。
つまり、この製品は、SJ4000の720P製品に、HDMI端子を付けたもののようだ。
約4,000円だと考えれば、まあ許せる。
ということで、どうも今年に入ってから中華品質に振り回されている気がする。今年はあまり良い年では無いのかな。
まあ、スペックは落ちたが、価格対性能という点では、十分ではないだろうか。これは、これで使っていきたいと思う。