2014年1月20日月曜日

RYOGA グラフィックフルフェイス ヘルメットRX1

新しいヘルメットの正式名称は、タイトルどうりだ。

さっそく、実際にかぶってみた。

正面から。思ったようにミラーの程度は低めで、フラッシュを炊いて撮影すると顔がはっきり分かるくらいに透き通る。が、全体的にはなかなか格好いいのではないか。

横向きでも全く破綻がない。

後ろ向きでも、チープさはみじんも感じなかった。

かぶり心地だが、XLと大きめな事もあり、とても簡単にかぶれる。以前持っていたSHOEIのQwestは、Lサイズだったがかなりタイトでかぶるのが少しきつかった。なのでとてもかぶり易く感じた。その代わり、ややほほなどのサイドの圧力が足りない感じで、頭のてっぺんが帽体の内側に直接あたる感じだ。スペーサーなどですこし調整するほうがいいだろう。

Bandit 1250Sにまたがってみた。

またがってみて思ったが、シールドがSHOEIよりも大きめで視界は広くていい感じだ。

実際にBandit 1250Sで走って見ることにした。

いつもの峠道に来た。午前中の暗いどんよりとした天気は何だったのかと思うほどのいい天気。気持ちいい。

展望所でちょっと止まってみた。

気温は、8度だが、この後出発前に見たらさらに下がって6度だった。

というのも、道端には雪が残っている。午前中の冷たい雨は、こちらでは雪だったのだろう。

しかし、いい天気だ。朝から走っておれば楽しめただろうに。

ここで、実際のライディング状態ではこんな感じだ。すでに日がだいぶ斜めになっており、ちょうど前方の山に日が落ちていくところだった。おそらく、前から日が当たると、こんな感じでミラーと言うよりは、ライトスモーク程度に見えるのだろう。


帰りに、4車線の広い道を少しハイペースで走ってみて、一瞬ぬえわ程度の速度を出してみたが、MRAスクリーンの羽を下ろしている状態だと、風が下から巻き込む感じで、あごから冷たい空気がかなり入り込んでくる。SHOEI NEOTECでも同じ状況だが、チンカードが付いているためかなり低減されている。しかし、RX1ではチンカードが無いのでかなり風が強く入ってきて寒い。ネックウォーマーをしていてこれだから、無いと相当寒いだろう。

しかし、羽を立てるとぬえわの速度でも風の巻き込みはかなり低減された。これは、ジェット型のZENITHも同様なので、私のBandit 1250SのMRAのスクリーンの効果が高いからの話で、他のバイクでも同様かは分からない。ただ、少なくとも私の環境では、風きり音や、速度を出した時に頭が持ち上げられるとか、そういったことは無かった。高速度域で横を向いても、特に首を持って行かれる事もなかった。車線変更時などの後方確認も、とても軽くできた。

1時間半ほどで50キロほど走ったが、峠の上では気温が低く、冷えたままで下に降りていくと、スクリーンがやや曇りがちだったが、それもひどいものではなかった。

今は、寒い冬なので、帽体内部のエアーフローに関してはよく分からないが、少なくとも、すべて締めている状態では、すきま風もあまり感じなかった。

ただ、最初に感じたとおりサイズ的に緩めなので頭の後ろあたりに少しだが痛みを感じだ。しかし、これは同じXLサイズのZENITHでも同様だったので、ZENITHと同じようにスペーサー(スポンジ)で調整すれば問題無くなるものと思われる。

短い時間のインプレを言わせてもらうなら、かぶりよくて、かぶっても特に大きな問題も無く、コストパフォーマンスはかなりのものだと感じた。とに軽い事は大きな利点だろう。もちろん、同じフルフェイスだったSHOEIのQwestほどは軽くはなかったし、きつめとは言っても包み込まれているような、頭とヘルメットが一体となるような感じは、さすがに価格差はだけあって上だと感じるが、デザインや価格を考慮すれば、その差はそう大きくないと言えるだろう。おそらく、SHOEIやAraiなどの国産ヘルメットをかぶったことがない人なら、比較対象がないのでかなり良いと思うはずだ。

しかし、タイ恐るべし。このクオリティでこの価格となると国産品は太刀打ちするのは相当難しいだろう。今までだったら、SG規格が無いという事で、安全性についての疑問を持ちだして、その不安感でもって価格差を説明できていたかも知れないが、SG規格にとおってしまう事になればそれも言えなくなってくる。

もちろん全くチープさが無いかと言えば、やはり、エアー取り入れ口のスライド機構の精度の差によるガタツキなどで感じなくもない。しかし、私に言わせれば、新しもの好きで、すぐに飽きて新しいものが欲しくなってしまうような、タチならば、毎年買い換えられる価格というのは、何物にも代えがたい魅力だ。それも、その価格とは思えない品質があるからこそだ。安かろう、悪かろうでは、それは成り立たない。

グラフィックでは無いが、ほぼ同様な価格で、SHOEI NEOTECとおなじフリップアップタイプもあるので、それも試してみたいものだ。SHOEI NEOTECに不満点があるとすれば、それは、一つだけだ。シールドにミラー設定が無いことだ。確かに、インナーバイザーがあるのだが、それもスモークだけだ。ミラータイプは、やはり、ぴかぴかとしていて、私の好みなのだ。何しろ今までのSHOEI製品やZENITHではミラーシールドだけで、今回のヘルメットが購入できるほどの価格なのだ。いくらミラーシールドが好みでも高すぎて、購入する気にならなかったのだ。それが、1,480円という低価格だ。これならば、ブルーミラーだけでなく、シルバーミラーや、レインボーミラーなども今度購入してみようかという気になる。

SHOEIに望むことは、フリップアップタイプで、インナーバイザーは要らないので、紫外線によって色が変化するスクリーンを是非開発して欲しい。高価な国産メーカーだからこそ、その反応速度をきわめて欲しいものだ。つまり、まぶしい日中から、トンネルに入った途端に、シールドがクリアに一瞬で変化するような製品だ。かぶり心地や、デザインなどは、もちろんさらにきわめてもらいたい。RYOGAの様な低価格で、クオリティのある製品が出てきて、その為に国産がだめになるのでは無く、さらに利便性を高め、品質を追求してほしい。

いつまでも、レースで使用されるからというブランド力に頼ってばかりいると、やがてほぼ同じ品質で有りながら低価格な製品に市場を奪われかねない。その危機感を大切にして欲しいものだ。