2014年1月5日日曜日

SUZUKI Bandit 1250S 初整備 その2 高難度プラグ交換実施

最後はプラグの交換だ。インターネットで調べるとこれはかなり難度が高いようだ。結局交換できずにバイク屋に頼んだという人までいた。難しいとなれば、試してみたくなるのがサガだ。

まずは、一番楽だと言われている1番(左端)で、さっそくつまずいた。プラグソケットがひどく堅くてなかなか抜けなかったが、なんとかこじって外れた。

ところが、抜こうと引っ張り上げると、フレームに当たってしまって抜けないのだ。

しかし、よくよくフレームを見ると、ちょうどプラグの頭当たりに、へこみが作ってあるのだ。これに沿ってなんとかずらしながら引き抜くことができた。

引き抜くと、普通のプラグキャップとは異なったタイプでこんなのは今まで見たことがなかった。

だいたい、こんな細い配線でつなかっているのだ。プラグキャップを抜くためには、まずはこれを外す必要があった。つまり、このプラグキャップにコイルの機能が入っているのだ。高圧を長々と引き回さないくすむので良い方法ではある。それに、普通のプラグキャップでなかったから、こんな複雑な配置が可能になったのだろう。しかし、もう少し整備性を考慮してもいいのではないか。

外した後を見ると、砂がたまっていた。このままプラグを外すと、シリンダーに入ってしまう可能性がある。後でなんとかしなくては。


1番は何とか外せたが、2番はとんでもない状態だった。水冷の配管が上にかぶっていて、全く手が届かないのだ。まずは、2つのねじを緩めるが、この配管を動かせるのは数センチだけだった。

こんな具合だ。これで、なんとか外さなくてはならない。

手袋などをしていたら作業は不能だった。ぎりぎりの状態で奮闘する事数十分。なんとか攻略できた。それにしても、整備性など全く考慮していないとしか思えない作りだ。設計者!、実際にプラグの交換をしてみたのか!

なんとか、4本外せた。しかし、取り付けできるか不安が残る。

プラグを外す前に、砂を取り除くために掃除機を待ってきて吸うことにしたが、特に2番、3番の内部の2本には、全く届かない。

そこで、SRV250で使用した燃料ホースを使ってなんとか砂を吸い出すことに成功した。念のため、プラグの穴の中も入念に吸った。

次に、プラグを外す。標準工具に入っていたプラグレンチは、途中がジョイントになったタイプだった。これでなければ、とてもプラグを取ることはできなかっただろう。

頭が6角にになっているので、スパナで緩めることができた。

用意したのは、NGKのイリジウムプラグ。純正が、CR6Eなのだが、イリジウムタイプには6番が無いので、7番のCR7EIXにした。

外したプラグを見て驚いた。プラグの頭はだいぶ減っていて、ギャップは1mmを超えていた。これでは、まともに火花が飛んだか怪しいほどだが、おそらくBandit 1250Sのプラグへの電力が大きいのだろう。新品のイリジウムプラグは、かなり細い。電極が堅くないと簡単に解けてしまいそうだ。

外すのに比べると、新品プラグの取り付けは、意外になんのトラブルもなく、簡単に済んだ。プラグソケットの取り付けも懸念したほど難しくはなかった。外すことで経験値が上がったからだろうか。

タンクの裏を見ると、だいぶ汚れている。

滅多にタンクを外す事も無いので、ワックスを掛けて綺麗に磨いておいた。

外した4本のプラグを見ると、錆びていて車体の状態と比較してかなりひどい。電極の減り具合を見ても、限界状態だったので、おそらく新車からプラグの交換はしたことがなかったのではないか。エアークリーナーも同様にひどい状態だった。

組み上げて、エンジンをかけてみたら一発でかかった。にんまり。確認のために、一旦エンジンを切ってエキパイの温度を見ると、4本とも熱かったので、失火の心配はなさそうだ。


さっそく、試乗に出かけた。気温は13度。しかし、もう5時近かった。

日も沈んでいた。

走り出しての第一印象は、「おおアイドリングで発進できるなぁ」というものだった。発進の時にラフにクラッチをつなぐと、たまにエンストすることがあったのだが、ほとんどアクセルをひねらなくてもクラッチミートして発進できる。しかも、アクセルをひねらなくても走る。

だが、走り出すと、あまり変化は感じない。あんなに汚れて詰まったフィルターを交換し、電極がちぴってしまったプラグを、高級なイリジウムプラグに交換したにしては、驚くほどの変化を感じないのだ。

それどころか、エンジンががさつになった感じがした。これは、まったりエンジンから、アクセルに敏感になったということなのだろうか。

時に、アクセルをガバッと開けて見ると、ゴーゴーと加速していく。がさつだ。


結局、80kmほど走ってきた。走るに従いエンジンがなめらかになった感じがした。プラグにもエージングが必要なのだろうか。


走る前にガソリンを満タンにしておいたので、燃費に変化があるか楽しみだ。帰ってきて給油してみると、燃費は19.2km/lだった。こんなチョイ乗りに近い乗り方で、特に燃費を気にして走ったわけでもないのに、かなりの高燃費だった。購入してから19km/lを超えたのは、2度だけだ。

やはり、燃費には影響はありそうな雰囲気だ。ツーリングが楽しみだ。

また、もうくらかったので、ヘッドライトの状態をチェックしてみた。これは、HIDのローの状態だ。やや、光軸が低い気がする。写真では、遠くまで取らしている感じがするが、実際には、1つ目の電柱の手前までしか明るくない。

ハイの状態。ハロゲンなので黄色くなっていて、肉眼では真正面の家の壁がかすかに明るくなった感じ。全体的には明るくない。

走った感じでは、やはり、ローが低すぎる、ハイが高すぎるので、その間に、くらい部分ができていて、とても見にくい。とりあえず、車検に合わせて、もう少しハイを低く調整すれば、いいのではないかと思えた。

今回の整備で、一応の車検にむけた整備は粗方終わりだ。光軸のみ再度調節しておこう。