2013年3月4日月曜日

きっかけは...

こんな展開になったきっかけを思い出すと、一通のはがきが始まりだった気がする。
それは、任意保険がもうすぐ切れますというものだった。

考えてみると、2台もバイクを持ち、年間何万円か...いやおそく何十万円かの費用がバイク2台にはかかっている。

しかし、活用しているのかと考えてみると、良く乗って週末に乗れるくらい。下手すると1ヶ月に1度のツーリングに使用する程度しか乗っていない。

あまり乗らないと、いざ乗ろうとすると、バッテリー切れという事態にもなっている。

こんな状態で、2台も保持して、バイクもかわいそうだ。1台でも手に余っているのが実情だ。

それではと、1台にしようとすると、どうしても決められない。ジェンマは、私の技能には合っていて、乗りやすく、家内とのタンデムを考えるとこれしか無いのだが、そうするとツーリングクラブでのツーリングでは力不足と言わざるおえない。

ツーリングを主体とるならINAZUMA 400になる。パワーも私にとっては十分だ。しかし、エンジンの寝起きはあまり良くない。ジェンマのインジェクションは冷えてエンジンのかかりが悪いなどということは一度も無かった。しかも、エンジンがかかれば、暖機もほとんど必要なく走り出せる。水冷なので、夏場の熱だれも無い。対してINAZUMA 400は、暖機をしないで走る事は不可能だ。暖まっていない状態でアクセルをひねると、最悪エンストしてしまうし、詰まったような感じで本当にまともに走らないのだ。手軽とは言えない。

ますます、決められなくなった。どうしたらいいのか、それに、ツーリング主体としても、本当にこのまま400でいいのだろうか。やはり、最終的には大型バイクに乗りたいものだと思っている自分がいる。

それでは教習所に行くかと考えても、10万円なりの金額がかかり、もったいない気もする。

などと愚考していると、例のCMが目にとまった。

「バイク売るなら今。乗らなくても税金かかります。」

というものだった。試しに自動オンライン査定してみるとまあまあの値段がでている。さすがにジェンマは新しいだけにそこそこの価格だ。、しかし、この価格で売っても、教習所に行く費用とそして、大型バイクを購入する足しになるかと言えば、まあ本当に足しになる程度だ。


では、大型バイクを買おうと思ったら本当にいくらくらい不足するのだろうかと調べてみた。今の2台のバイクを見ると、やはりインジェクションがいい。でも、インジェクション対応の大型バイクとなると、最近のものに限られる。ということは、当然ながら年式が新しくなり、価格も高くなる。とてもじゃないが、かなりのお金が必要になりそうだ。

ところが、あるバイクが目に付いた。2009年式の1リッターを超える大型バイクで、新しいだけにインジェクションだ。しかも、トリプルパニアケースが付き、グリップヒーター、カウルも付いている。エンジンガードも付いている。もうこれしか無いという仕様だった。なのに他の同車種と比べて格段に価格が安いのだ。ただ、名古屋なので見に行くと言うことは無理そうだ。事故歴は無しとなっていたが。とりあえず、問い合わせしてみることにした。すると、実は...と返信が来た。「お世辞にも綺麗とはいいがたいですがいいのでしょうか」という。インターネットでの写真は、全体を写したものしか記載されておらず、画像自体も大きくないため、こんな事を言われてびっくりした。そして、大きな写真を送りますという。そして、送られてきたものを見て驚いた。なんと一眼レフカメラで撮った解像度の高い写真が50枚以上も入っていた。そして、その写真を見て一気に萎えてしまった。たしかにひどい。1度しか車検を受けていないバイクとは思えなかった。どうしたら、こんなにひどい状態にになるのかと。タンクは傷だらけ、カウルのサイドは、傷ででこぼこだった。エンジンガードもひどく削れていた。前オーナーのことを聞くと、小柄な方で、とにかく走り回っていたらしいとのこと。見ると、擦ったというよりは、ぶつかったような傷がほとんどなので、おそらく立ちゴケしたものだろう。これならば、確かにこの価格でも高いかも。と思ってしまった。とりあえず、自宅までバイクを届ける費用込みの見積もりを出してもらったが、送料だけで3万円以上する。価格をも少し引いてくれればと思って相談すると、現状渡しなら記載の価格だけでいいという。送料も無料にしますという。ただし、自分で名義変更の必要がある。少し待って欲しいと返事して、とりあえずは保留にした。


話は戻って、INAZUMA400とジェンマを実際に見積もりしてもらおうかと「○イク王」に連絡して、こんな価格で買い取ってくれるのとかと聞いたら、なんと、年式とバイクの種類からとてもその価格は出ないと、けんもほろろな対応。なんなんだこの会社は。そこで、一斉に多数のバイク買い取り業者に見積もりを依頼するというサービスを頼んでみると、数社から返信があった。ただ、現物を見ないと...と言うことで、はっきりした価格を言うところは少なかった。まぁ、確かに現物も見ないで価格を言って、後でトラブルになるのも困るだろう。そこで、写真をアップして、見もらうことにした。

すると、2社から程度が良いので、是非見積もりに行かせて欲しいと言ってきた。

そこで、2社に来てもらう事にした。ただ、その時に、見積もりしてもらうと言うことは、売るときの状態にしておかないと、まずいだろうと思いついた。折角見積もりしてもらったのに、このパーツは外しますとか言うと、じゃそこから価格を下げますという事になるだろうと思った。それに、インターネットで調べると、よほどだれでも付けたがる様なオプション(リアキャリアとか、ボックスなど)は問題無いが、それ以外のものはなるべくノーマルの方がいいようなので、とりあえず、外せるものは外してみることにした。実際にやってみると、付けるときには試行錯誤しているので時間がかかったものも、一度体験しているので短時間に外せた。たとえ、価格が折り合わなくて、売るのをやめても、元の状態に戻すのは簡単に思えた。

結局、外せるものはほとんど外した。そして、付けていたら高くなりそうだと思えるものはそのままにした。INAZUMAのブラストバリアやリアボックスのベースなどは、INAZUMA 400専用なので、取っておいても仕方ない。リアボックスもGIVIではないし、残そう。ジェンマの風防やナックルガードは汎用なので、再利用もたやすいし、汎用だけに、デザイン上もノーマルのほうがいいだろうと外すことにした。

そして、これ以下は売らないという価格と、この値段なら嬉しいなという価格をあらかじめ決めておいた。そして、この価格なら嬉しいなぁという価格をあらかじめ言っておいた。

来た業者は、2台をそれぞれ見て、価格を決めてくれた。

そして驚いた事に、言っておいた価格よりもかなり高い価格だった。特にびっくりしたのは、新しいジェンマの方が高いだろうと思っていたのに、INAZUMA 400の方が高い値付けをした業者がおり、ちょっとびっくり。さらに偶然で驚いたのは、どちらもジェンマの価格は同じだった。

正直言って、INAZUMA 400をこんな価格で買って、いくらで売るんだろうと思った。高く付けてくれた業者に2台とも....という話をしたら、もう一社がどうしてもジェンマが欲しいと言い出した。そして、さらに高い価格を申し出たので、INAZUMA 400に高い値段を付けてくれた業者に、高い価格を再度付けられたのでと断りを入れて、それぞれ1台ずつという話になった。

この価格なら、教習所に行って、その残りで名古屋の大型バイクを購入しても、余る計算だ。確かにひどい外観だが、機能は問題無いというし、いざとなれば全塗装という手もあるだろう。第一、大型初心者だから、立ちゴケなど当然することだろう。もしも、綺麗な車体だったら、立ちゴケしたときのショックは相当なものではないか。その点はじめからひどい状態なら....などと思ったら、もう、気分が先走ってしまって、見積もりに来た業者に「売ります」という事になってしまったのだ。

ついでに、名古屋のバイクショップにも購入の意思を電話で伝えた。ショップの社長は、思った通りの人の良さそうな好印象の人柄を感じた。そして、その社長はかなり驚いたようだった。断られると思ったらしい。でも、見てもいないバイクを購入に走らせたのは、このショップの社長の人柄も大きかったと思う。これだけ、正直に言ってくれて、何かバイクに不具合など有れば、教えて欲しいというと、整備に必要なのはオイル交換くらいではないかというのだ。それが決め手となったと言ってもいいだろう。

もちろん、現状渡しになるので、ノークレーム、ノーリターンだとは言われた。現物を見ていないから本当のところはわからないが、期待を裏切らないと信じたい。


つづく...