2012年8月27日月曜日

SUZUKI INAZUMA 400 タンデムでクールベ展を見に行った

休みになると、朝から私一人でバイクで出かけてしまうばかりでは、家内の機嫌を損ねてしまうので、家内の好きな美術館へINAZUMA 400で出かけることにした。私自身は美術に詳しいことは無いが、美術館でいろいろな展示を見たりするのは嫌いでは無い。家内のお供でというかあっシーとして連れて行ってもらう事で私一人では行かない所でもいけるのはありがたいことだと思っている。いやホント。

北九州市立美術館で9月2日まで、クールベ展が行われており、これを見に行った。ギュスターヴ・クールベ(1819-1877)の事は、実を言えば知らなかった。上のポスターを見てもみたこと無い絵だし。


で、INAZUMA 400に初めてのタンデム走行となったのだが。実を言えば、あまり芳しくなかった。いや驚いたというべきか。

とにかく、重い。ギヤを一人の時より一段下げないといけない感じがした。しかも、とても不安定。少し段差の有る道を越えると、ガタンとリアショックがボトミングするのだ。まぁ、正直言って、私も家内も軽い方では無い。それでも、Tsurugi150でさえなんとか走っていたのに、このていたらくはどうだ。その原因は、リアショックが最弱の設定になっているからだろうか。一人乗りでは、ボトミングすることも無く、乗り心地もまあまあなのだが。110ccのリード110でも、二人乗りしてボトミングすることは無かったというのに。INZAUMA 400は一人乗り専用にしようと心に誓った。

それに、家内もシートが高い為に、乗り込むのに骨が折れるし、加速やブレーキング時に体が前後に動くので乗りにくそうだった。その点ジェンマでは、低いので乗りやすく、剛性感も有って、コーナーで車体を傾けても怖くないようだ。今後も、タンデムでどこかに行くときにはジェンマと言うことになる。ますます、ジェンマを手放すことができなくなった。

また、台風の影響か風が強く、二人乗りしていて車重が重くなった割に風に煽られる事が何度かあった。これは、おそらくリアBOXと人間二人分で横面積が広くなった為だろう。

で、美術館に到着した。天気も良くてまだまだ暑い。

駐車場には、車が一杯だった。バイクの駐輪場は、2台だけだったし、日陰だったので良かった。

これが、美術館の外観だ。

庭には、このようなオブシェがあり、緑豊かな公園の様になっている。

しかも、この美術館は高台にあって、町並みが見えるようになっていていい景色だ。ただ、空に浮かぶ白い雲が台風の影響か驚くほどの速度で左に流れて行っていた。

美術館には、長いエスカレータで登ってい入っていく。帰りは、階段で降りなければならないが、17時が入館締め切りで、17時半で閉館となる。従って、17時以降に美術館を出る時には、このエスカレータが登りではなく、下り専用に変わるので楽だ。

さて、このクールベだが、これが若い頃の自画像で本人も美青年だと思っていたらしい。そして、写実主義の画家とのこと。それくらいの予備知識しか持っていなかった。

これが、年取ってからの写真だ。スイスで逃亡生活しているときのモノで、若いときの美青年の影も形も無くなってしまっている。彼は、生前から有名な画家であり、弟子もいた。しかし、ナポレオンの銅像を市民の要望で壊す責任者となって壊したら、政権が倒れて、逆に英雄の銅像を壊した首謀者として投獄され、スイスに逃れたとのことだ。その為か、酒浸りとなり、こんな風体になったのだろう。

実は、この展示会では、この晩年のものが多く、正直言って、どこが写実主義なんだと思う作品ばかりだった。

しかし、このクールベという画家は、
この「水浴する女」という超有名な絵描きだったのだと知った。この絵は、おそらく誰でも知っているだろう。当時、ミロのビーナスのようにこの世のモノとも思えない美しい女性を描くのが主流だったときに、この絵をサロンに出品して皇后だか皇太子だかに、この醜いお尻は何だと鞭でたたかれたという逸話が残っているくらいで、反骨精神のある画家だったようだ。この絵ならば、確かに写実主義といわれて納得がいく。

ところが、展示はこのような絵がほとんど無いのだ。特にこの「トゥルーヴィルの黒い岩」という作品の解説には、左の黒岩には、巨人や髪の長い女性、そして作家自身まで描かれているというのだが、いくらみてもそのようなモノが見えなかった。また、この当時は、風景でも実際のモノでは無く、想像して描いたモノも多かったようで、写実主義とは言えない面があったようだ。


さて、この美術館は、「アネックス」という別館があり、そこまではこのような渡り廊下で繋がっている。

その別館からは、本館を別の角度からみることができる。

そして、別館の入り口には、このような空間がある。建物としてなかなか面白い。

クルーベルで画像検索しても、今回の展覧会で展示されていた絵はほとんど出てこない。マイナーな作品なのだろうが、逆を言えば、レアな珍しい絵と言うこともできる。ただ、面白い絵なのに解説が無いものもあり、少し残念だった。