2012年7月26日木曜日

大型自動二輪検定 その2

さて、大型自動二輪検定の続きだ。

10時半にヘルメットとメッシュジャケットを持ってきて、待合場で椅子に座って、1コースのシミュレーションを目をつぶってやっていたが、汗で気持ち悪いは、のどが異常に渇くので、販売機で購入したペットボトルを飲み続けたりしたが、集中できない。エアコンが効いているので、暑くはないのだが、調子は良くない。

11時前に、ヘルメットをかぶった試験官がやってきて、
「準備はいいですか」ときくので、
「はい」と答えた。
そして、コースに出ていく。試験官はとても親切そうだ。コースの試験塔の近くにある二輪専用の待合室にて、注意事項の書いた板があり、それを読んておくようにと言って、試験用のバイクを取りに行った。
説明を読むように努力したが、試験官が乗っている試験車バイクが気になって仕方ない。試験管は、コースをゆっくりと回って、スラロームや、S字、クランクなどに立ててあるポールを少しずつ動かしている。それをじっと見ていた。さすが試験官だ、バイクの乗り降り、コース内の滑らかな走行、ちゃんとコース内の信号機で止まるときの姿勢。発進の時の後ろ確認など、参考になる。そして、最後にスタート地点にバイクを止めた。
待合室にはエアコンもなく、とても暑い。


だが、直接日が当たらないだけましだが。半そでのシャツ1枚なのに汗でぐっしょりだ。試験官は、説明板に書かれた注意事項などを再度説明してくれた。こんなに親切なのは、やはり私一人だからだろう。そして、本来は、プロテクターをするのだが、メッシュジャケットにプロテクターが付いているので、ひざ用のプロテクターのみを付けるように言われた。


そして、本番前に、少しだけ走らせてくれるコースがあり、その説明を受けた。コースという程のものではなく、単にスタート地点周りを一周するだけだ。ジャケットを着て、ヘルメットかぶり、グローブした。グローブが汗でぐっしょりの手に引っかかってなかなか入らない。なんとつけ終わった。スタート地点に行き、バイクを目の前にした。


まず、第一の関門、ハンドルを両手で持って、サイドスタンドを払った。そして、右足を上げて跨ろうとした。しかし、プロテクターを付けた足はプロテクタでスボンが伸びないようで、足が思ったほどに上がらない。足先が、リアシートに引っかかってしまった。危うく、こけそうになったが、火事場の馬鹿力ではないが、右足をもう1cm程度上げることに成功して、なんとか、跨ることに成功した。でも、たったこれだけで、汗が噴き出てきた。この時、おそらくは両足を付いていたのではないかと思う。よく覚えていない。本来なら、右足はブレーキを踏んでいなくてはならない。バックミラーを合わせる仕草をしたが、実は何も合わせていなかった。後ろを振り向いて確認するはずが、気が焦っていたので、キーをONしてニュートラルを確認後、エンジンをかけて、方向指示器を出して走り出してしまった。とりあえず、2速にアップはできた。Bandit250に比べて、ライディングポジションはとても楽だ。シフトもしやすく感じた。でも、アクセルワークが荒いのか、ギクシャクした走りだ。アクセルを開くと、ボーッとスピードが出すぎてしまうので、あわててアクセルを戻すと、今度はエンジンブレーキが効いて、グンとスピードが落ちてしまうのだ。それでも、なんとかスタート地点に戻り、エンジンを切った。この時も、おそらく両足をついていたように思う。エンジンを止めて、第二の関門である。左足をついて、安定させて、右足を上げて、体を左にずらした。乗るとき引っかかった右足が何にも引っかからずに、下すことができた。しかし、左足が車体に近すぎて、右足の置き場がない。あわてて右足を少し車体から離れたところにおいた。今度は、左足が邪魔でサイドスタンドの位置が分からない。下を見たまま、少し車体から離れて、やっとサイドスタンドを見つけてかけた。なんと、乗車/降車できたので少しは良かったが、本番でもう一度跨らねばならない。うまくいくだろうか。


これだけで、どっと疲れてしまったが、これからが本番だ。


すると、試験官が塔からマイクで、「では出発してください」とのアナウンス。
大きくうなずいて、後ろを振り返ってから、ハンドルを持ち、サイドスタンドを払って、跨った。なんと今度は、引っかからずに乗り込むことができた。おそらく、この時にも、両足をついていただろう。思わず、キーをひねりそうになったが、あわててバックミラーを触り、それからキーをONした。なぜか、ニュートラルランプが光っていないように見える。先ほど降りるときに、ニュートラルにしていなかったようだ。しかたないので、車体を前後に揺らしながら、シフトレバーを下から上に上げるが、やはりニュートラルにならない。もしかすると2速のままだったかもしれない。今度は、なんども踏み込んで、そして上にあげた。でも、ニュートラルが付かない。手で、日陰を作ってみたら、点灯していた。日が強いので、光っているのが見えなかったのかもしれない。エンジンをかけて、後ろを振り返るのを忘れたまま発進した。


思い出しても、スタートの時にウインカーを出したか覚えていない。とにかく、T字路を左だ。左ウインカーを出して、減速して、ゆっくりと回った。ウインカーを戻した覚えがないが、コーナーを回った後、坂道を左折した。なるべくゆっくり走るために、1速のままだった。左右を確認して、4車線の道路を横断して、1本橋の停止線に止まった。気が付くと、ウインカーが付いたままだったので慌ててキャンセルした。

1本橋は、まずスタートは速めに出て、橋に乗ったら、ブレーキをかけて減速して進むというつもりだった。ところが、恐る恐るクラッチをつないで、アクセルを開くと、思ったよりも勢いよく飛び出してしまった。橋にのってから、気が付くともう半分近くまで来ていた。慌てて、ブレーキしたのだが、慌てていると失敗しやすいものだ、リアブレーキだけを掛けるはずが、思わずフロントブレーキもかけてしまった。1本橋上でフロントブレーキを掛けると操縦不能に陥ってしまうのだ。気が付くと、左に大きく倒れて、橋どころか道からも落ちてしまった。

やってしまった。走り出して1分経っただろうか。試験管も塔から駆け下りてきて、大丈夫だったかとやってきた。信じられないことだが、エンジンは切れておらず、倒れもしなかった。ただ、前輪は、道から落ちて、草の生えた土に落ちていた。つまり、前のめり状態になっていたのだ。試験管は、
「まっすぐ走って向こうの道路に上って、スタート地点に戻ってください」と。
その通りに、土の中を少し走って道に上り、ぐるっと回ってスタート地点に戻った。もう終わったと思ったからか、意外にスムーズに戻れた。降車も問題なくできて、サイドスタンドもうまくかけることができた。

緊張すると何もうまくいかないものだ。試験官は、思わず、
「怪我だけはするなよ」と私の顔を見た。
「(1本橋は)とにかく渡りきらないと。落ちたら即試験終わりだから。少々速くても渡り終えること。まぁ、走行もかなりふらついていたからなぁ」という。そんなにふらついていたのだろうか。
「もう少し練習してきてください」とのお言葉。

考えてみれば、バイクに乗れるのは週末だけ。バイクに乗る時間がとても限られているのだ。しかも、練習も1回のみで1時間もしていない。こんなので、試験に挑もうというのが間違いだったと改めて痛感した。とにかく、狭いコースなので、狭い中を走らねばならないが、それがとても難しいのだ。普通の道路を走るのは、特段難しくない。でも、狭い道をUターンしたりは、まだ慣れていない。

というわけで、1回目の検定は一つ目の課題である1本橋で終わってしまった。もう少し走れるのではと、甘く考えていたのだが。

このままでは、やはり、だめだ。もう少し練習しなければ。自信が持てるまで、練習しよう。次回はまだまだ先のようだ。


インターネットで、検定を受けた人のブログなどを見ると、やはり真夏と真冬は避けた方がいいようだ。今回も、とても暑くて汗を沢山かいて、とても疲れて、集中力も無くなってしまっていた。もう少し涼しくなって、秋になってから考えよう。